デジャヴ、のようで最初は信じられませんでした。
 現職の総理が突然会見を開き辞意を表明。昨日の夜、一年前と同じことが繰り返されました。そして、一年前と同じように自民党総裁選挙が行われることになりました。昨年はこの間、国会は一時休会となりました。今年は12日に予定されていた臨時国会が先送りされることになりそうです。

 福田総理は何をされてきたのでしょうか。
 宙に浮いた年金記録問題は、まだそのほとんどが未解決のままです。
 道路特定財源は来年度以降に一般財源化するという方針が表明されただけで、実現はされていません。
 後期高齢者医療制度は軽減措置が講じられたものの、高所得者に比べ低所得者の負担感が大きいという問題や、制度の抜本的解決策は示されていません。
 サミットでまとめた温暖化対策「福田ビジョン」は、今後、誰がどうやって進めていくのでしょうか。
 福田総理がこだわっていた「消費者庁構想」に対して、私たちは対案を準備しましたが、政府案はまだわかりません。
 福田総理が示した総合経済対策の具体的な中身は、新総理がそのまま引き継ぐのでしょうか。
 何より、この1年は何だったのか、という思いが拭えません。
 
 3年前の9月11日、小泉総理が総選挙で掲げたたった1つの争点である「郵政民営化」が実現した後、一度も国民に信を問われることのないまま2人の総理が1年の間に誕生し、郵政民営化以外の政策が進められ、最後には2人とも同じように唐突に政権を投げ出して辞めました。そして、3人目の新総理が自民党総裁選で誕生しようとしています。

 『国民目線』とは、福田総理が好んで使われていた言葉ですが、自民党のこうした政権維持のあり方が国民の望むことがどうかを、一日も早く総選挙で問うべきではないでしょうか。

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