長生きよりも高年齢出産をめざせ | 瀬川爾朗blog

長生きよりも高年齢出産をめざせ

我が国は年寄りを大事にし、年寄りの福祉、特に高齢者に対する減税と手厚い医療に大きな力が注がれています。

その結果として日本国民の平均寿命が世界でもトップクラスとなり、嘗ての悩みがあたかも解決されたかの如く見えるようになりました。

しかし、このことが逆に、国民全体のバランスを崩し、将来日本の人口が大きく減少し、国としての迫力がなくなってしまうという、恐ろしい事態を招くことになったのです。しかもそれは、今後の問題ではなくて、現に起こっている問題です。


日本では男女ともに、若者が大いに働き、資産を増やし、豊かな生活を獲得することに務めます。

また、その子供にも十分な学力を得させ、世の中に尽すように勧めます。

しかし、仕事に専念することと結婚生活とは両立しないことが多く、男女ともに独身者を増加させ、子供を産めない環境が広がります。

この傾向は、日本の場合、若者が皆東京に集まることを促し、地方では、大きな都市といえども、今後、人口が次第に減っていく傾向となると言われています。


この恐ろしい現象を解決するのは、国民の平均年齢を高めることではなく、人の出産可能年齢を高めることではないかと考えるのです。

現在、妊娠し出産可能な年齢は、女は38歳、男は45歳と言われております。

男女のこの年齢は仕事熱心な最近の若者があっという間に達する年齢です。

逆に、この年齢に達すると、人は結婚や子供のことをやっとその気で考えるようになるのです。

しかし、もはや手遅れです。この時に初めて、生活は楽になったが今後どうなるのだろう、という新たな、しかし、遅すぎる真実にたどり着くのです。この現象が日本中に広まったらどうなるだろう。

中年男女は居るけれども、若者の居ない世の中、そしてやがて老人だけになる日本国、思うだけでも恐ろしい光景です。

男女ともに若い時代に働き、且つ時が来れば子供が造れる時代、それは高年齢出産が可能な時代とすることです。

現状で望まれる環境は、男女ともにあと10歳出産可能年齢を延長することではないだろうか。


ある外国人と話をしたら、この地球で出産年齢世界一のコンテストを始めたらどうだろう、と提案してくれました。

60歳或いは70歳で子供が生めるという世の中にすれば、近隣で明るい子供の笑い声、泣き声が響き、本来老齢であるはずの親も、思わず30代40代の声で子供に呼びかける、という時代が来る、やー楽しいじゃないか。このような世の中、どうしたら作れるだろうか?


現在、日本での最高年齢は120歳に迫る値であり、100歳過ぎの人も昔の100倍、つまり50,000人位になっていると聞く。

この飛躍的な日本人の高年齢は戦後20-25歳延びている。

これは将に日本の老人医学の成果なのだが、今後、老人医学を再び成人医学に戻して、人の若年性をより長く維持する手法の開発に務めるべきではないだろうか。

60歳位までは子供を造れるという時代が待ち望まれる。

これは可能に違いない。そのことが、今度は人の寿命を140歳位まで伸ばすことになったらどうしよう?

うーーん


2015年3月1日  瀬川 爾朗