こんにちは
実家から滋賀に戻り、今日は仕事始めです
あたまも体もまだまだお休みモードだけど、しょうがないです
今、与えられたやるべきことをやります
今回の帰省中、松江に行ってきました
お目当ては「ぼてぼて茶」です
それって何ぞや・・・?という方が大半だと思いますのでお写真を
こんな感じで運ばれてきます
左の抹茶茶碗には、ほうじ茶が入っています
泡だっているのは、乾燥したお茶の花を一緒に煮出して専用の茶筅で泡立てているからです
味は普通のほうじ茶ですが、お花が入っている分少しだけ苦味もあるような・・
茶の木はツバキ科
昔、小学校の校庭に生えていたツバキの花びらを摘んでしばらくモミモミしていると、石鹸のように泡立つのが面白くてよく遊んでいました
花に含まれるサポニンという成分に界面活性作用があり、泡立つのだそうです
同様にツバキ科であるお茶の花にもサポニンが含まれていて、このように泡立っているんですね
多食は避けた方が良いのかもしれませんが食品添加物(乳化剤)としても利用されているようです
右のお皿には数種類の具が盛られています
茶色の粒粒はアラレ、黄色い粒粒は沢あんを食べやすく刻んだもの、黒豆におこわに塩こぶです
これらを、ソレ~っと一気にお茶の中に投入
混ぜつつ、お茶漬けのように頂きます
具は季節のもので特に決まってはいないのだと思いますが、もち米のおこわや季節のお漬物が独特のアクセントになって
私はこれが大好きなのです
素朴で優しい味のお茶漬けといった感じ
子どもの頃、法事などで親戚が集まる時などに食べていた懐かしい味です
祖父母も、近所のおばあちゃん達も亡くなり、お正月といってもみんなで集まる機会もなくなってしまったので、数十年ぶりのうれしい再会でし
た
ぼてぼて茶の起源は諸説あるようですが
たたら製鉄で働く男の人たちが、急いで済ますために食べていた食事が起源になったとも言われています
その後は松江の庶民の伝統食として形を変えつつ残ってきたようです
これは私の勝手な推測なので正しいかどうかは分かりませんが・・・
労働の中で生まれたお茶漬け文化が、「不昧流」のお茶所である松江の庶民の間に伝わっていく過程で、高価だった抹茶の代わりにそのま
ま番茶を使い、花を入れて泡立てることで抹茶に見立てたのではないのかなと
そんなことを感じるのです
地域に根付いて残っている食文化って本当に面白いなぁ~って思います
今の時代は情報も流通も発達していて、注文すると日本どころか世界中の美味しいものが玄関先まで届きます
それはそれでとてもありがたいことだし、素晴らしいことですよね
ただ、それによって消えてしまった地域独特の文化もたくさんあったはずで・・・一番残念なのは画一的な世界になってしまうこと
あっちの方が便利だから、美味しいから、きれいだからと、オリジナルを捨てて志向が偏ってしまうこと
食に限らず、すべてに言えると思います
人ももちろん然り
誰かを羨んでまねっこするのはやめましょう
だって、そんな必要ないもん
自分にしか咲かせられない花を咲かせましょう
ってなんだか、ぼてぼてちゃの話から派生して鼻息荒くなってしまいましたが
一緒に来ていた両親と娘は出雲そばを注文
セットはシジミごはんとシジミのお味噌汁つきです
娘の割子そばに2枚追加して私もそばを頂きました
出雲そばの独特の歯ごたえと風味、これまた懐かしく、とってもおいしかったです
お店は「ちどり茶屋」さん
松江城のお堀の中にあって目の前に松江城!!素晴らしい立地です
今回も入店前の待ち時間に娘とお城を見に行ってきました
おすすめですよー