「そもそも、なんでマリアさんは私たちと一緒にいてくれるの〜?」
いつからか始まった共同生活。
実琴、緋月、パティ。そしてアタシの4人部屋。
夏の暑い日ではあるが、蓮牙がなによりも優先して取り付けた空調設備のおかげで快適に過ごせている姿が伺える。
もっとも、アタシはキャスト体だから、そこまで熱を感じる事もないんだけどねェ。
「……どうしたんだい、突然」
あまりに唐突な質問に、返事をするタイミングが僅かにズレてしまった。
「ん〜、なんとなく〜? パティちゃんは調査のため〜とか、おもしろそ〜って言ってたけど」
「やれやれ。あの子らしいねェ」
「ま、マリアさんも、そういうのあるのかな、って思って……ね、琴姉?」
「うんうん〜」
「……別に特段面白い理由がある訳じゃァないよ」
ただ、と呟いて一呼吸入れる。
「アンタと蓮牙は兄妹だが、他の連中は血の繋がりがあるわけでもないし、緋月みたいに全員が全員、旧知の仲ってわけでもない……それなのにアンタ達はいつも楽しげに、仲間ってのを全うしてる。それが何故なのか、気になったのかもしれないね」
共に闘ったわけでもない。ただそこにいて助けを求めていたから受け入れた。そんな風に輪に入った者もいる。
そしてその輪をもう何年も描き続けている。
「……縁ってのは厄介なモノでね。片方がいくら相手を思っていても、その相手が同じように思ってくれなければ結ばれないモンなんだよ」
「じゃあ、マリアさんと私達も、お互いに思い合ってるって事〜?」
純粋そうな顔でそんな風に尋ねられれば、違うとは言いづらい……もちろん否定する予定など最初から無かったが。
「ま、そういうコトになるんだろうね」
――しかし、
「こんな口うるさい奴を、アンタ達はよく受け入れたもんだ、と思う時もあるんだけどね」
「あ、はは……でも口うるさいっていうより、いつも見ててくれるんだなって思うっていうか、ええと……」
「口うるさくなる事は、優しさの裏返しだ〜って前にお兄ちゃんが言ってたし、私もそう思うよ〜」
思わぬ答えが返ってきて返事に悩む。
が、明らかな自虐に対して追撃をしかけてくるほど、この子らの心根は腐ってはいない……という事で、すなわちお世辞というヤツなのだろう。
「……まったく……一応お礼を言っとくよ」
「あれ、マリアさん照れてる〜?」
「やれやれ。年上をからかうんじゃないよ」
「マリアさんも素直じゃない〜。ね、ひづん」
「うん、そうだね」
まったく。照れてないと言っているのに。
仕方ない……仕方ないから、そういうコトにしといてやるかね。
完.
(主・3・)「ほい!そんなわけでこんばんは!
何ヶ月遅れ??? 遅くても1ヶ月とか言ってた気がするけどそんな事は無かったぜ!! 姐さん誕生日おめでとうございまーーす!!!」
(弐・▲・)「ほんとアンタはどうしようもないね」
(主・3・)「いやほんとすいません……言い訳をするなら7月はリアル事情が忙しくてこんな風にゆっくりしてられないしモチベーションは無くなるしで、とても筆をとる余裕が無かったのですよ、はい」
(弐・▲・)「言い訳するんじゃないよ」
(主・3・)「そっすね……(´・ω・`)
というわけで、いかがだったでしょうか? 姐さん主人公なんて初めて書いてるのでなんともですが。
とりあえずなんか恐いというイメージを払拭したくて、前回とかも言いましたが、ちょっと世話焼きお母さん的ポジションに置けるようにキャラを動かしていけたらなぁと思ってますという究極のメタ話。
もう今月緋月殿の誕生日が迫っている中で、慌てて未完作品を完成させた、って感じの出来なのは反省です……」
(弐・▲・)「やれやれ……じゃあ今回はここまでかい?」
(主・3・)「はい! ここまでご覧いただきありがとうございました! それではまた次回ー!!」