HSPという言葉をご存じですか?Highly sensitive personという英語の略で、感受性が通常の人より敏感な人について形容する言葉です。最近では「繊細さん」という表現で、日本でも多くの本が出版されています。感受性が人よりも強くて、困ったことも多いのですが、思慮深かったり、道徳心が強いなどの良いところもあるとされいます。

 私自身もHSPで、子どもの頃から苦労してきました。小学校から高校まで絶え間ないいじめを受け続けてきました。私に言わせると、HSPは「百害あって、一利なし」とまでは言いませんが、「百害あって、一利あり」といったところでしょうか。HSPと言っても程度の差があるので、一概には言えませんが。HSPの強度が強いと、「学校」という、言わば、無法地帯を生き抜くことが非常に困難になります。学校生活の過程で、HSPの多くは、精神的に病んでしまったり、最悪、自殺を図ることもあります。HSPとして生まれるということは、やはり大きなハンデなのです。

 私が何とかみじめな学生生活を生き延びることができたのは、スタンダールの「赤と黒」に出会ったからでした。それから、デカルト、アランなどの哲学者、エーリッヒ・フロム、イララなどの心理学者、アーノルド・ベネット、サンテグジュペリなどの文学者の本を読み、刺激を受けながら、これまで何とか生き残ることができました。次回からは、それらの作家の思想について語っていきたいと思います。