今日は母の一周忌


仏壇に、母が大好きだった午後の紅茶と、きなこねじりを供えた


「ママ、ありがとう」

「今でもフットサルとサッカーを教える現場にいるぞ」

そう話しかけた時、仏壇の右下の鈴だけが静かに揺れ始めた




偶然かもしれない

でも、不思議と「ちゃんと見てるよ」「これからも頑張るんだよ」と言われた気がした


母は、自分が小さい頃から病気と闘い続けていた

片目を失明、乳がんを何回も繰り返し、40代前半に脳梗塞で半身麻痺

母は、生きることを諦め始めたが
それでも子供のために踏ん張った


父は蒸発し、家族の形も普通ではない

妹と私の関係は良くない

自分自身も、生きる意味を見失いかけた時期が何度もあった

途中で全部を投げ出したくなった

「もう無理だ」と思った夜もある

それでもここまで生きてきた


生活に追われ
将来が見えず
不安の中で過ごした日々

ある意味
人生を上手く生きてきた
上手くすり抜けてきた感


でも、そんな自分だからこそ、今、子ども達と向き合う時に思うことがある

みんな、それぞれ見えないものを抱えて生きている

家庭のこと、学校のこと、悩み、不安


だからこそ、自分は「サッカーが上手い子」を育てるだけじゃなく

安心して来れる場所を作りたいと思うようにと考え方が変わった

上手くいかない日があってもいい

失敗してもいい

笑って帰れる場所であってほしい



母は誰かのために自然と動く人だった
親戚一同からそう聞かされた

だから母はたぶん

自分が誰かのために動いている姿を見るのが好きだったと思う

ランデブーの試合でとか
ランデブーの練習でとか

話題には出した事あるが

1回も見せてやれなかった



今日、仏壇の前で鈴が揺れた瞬間

「復帰して頑張ってるんだね」

そう言われた気がした


人生は綺麗ごとだけじゃないし
苦しいことの方が多い時もある

それでも、人は誰かに支えられながら生きていける

母がそうだったように

そして今は自分がそれを実感


ママ、ありがとう

最後まで必死に生きた姿
しっかり自分の中に残った

これからも、自分なりに

転びながらでも
誰かのためにと
現場に立ち続ける