与えられたパス \overline{x} の確率密度(probability density) p(\overline{x}) を求める際,

と変換している.p.228 には P は直接計算しても良いという話をしているが,これでは p を P に隠しているだけのように思える.ここでのPはサンプル の密度で,ある意味自分で決める.たとえば,単純な例では uniform にする,などである.自分で決められる,あるいは方式によって決まるものであるからここではこれ以上の説明はない.とはいえ,素人にはやはり難しいなあ.
p.232 BSDF's value is less than infinity
BSDFは反射透過の入力に対する出力の関数なので,これが無限大になるとかいうのは不思議である.私はこれは密度関数であるということを忘れていた.す ると完全反射では Dirac の delta であるから無限大になる.そうでない場合にも密度は 1 を越えることはある.ただし,積分すればこれは 1 で抑えられなくてはいけない.
p.236 Scattering events at Psi_L and Psi_W
これは cool である.光源を無限に近い仮想の点から出された光の反射と考えれば,光源が反射屈折面として扱えるようになる.すると基本的にシーンにあるものは全て反射屈折面として考えてもいいわけである.
御冗談でしょうファインマンさん,という本に,Feynman が電子を自己反射する粒子としてとらえようとする話がある.それは上手くいかなかったということであるが,アイデアは面白い.似た話がここで使われているというのも面白い.
p.240 Chains
ここでの Chains は
であろう.なぜ Veachがこの形に書かなかったのかは不明.
謝辞
これらに関する質問に答えてくれた Leo と Daniel に感謝する.