今日,A signal processing approach to fair surface design (G. Taubin) という論文を読んでいたが,わからないところがあった.式 1 のような Laplacian matrix の eigenvalue は式 2であ
る,というのである.
式 1

式 2
ところが,私の友人の CR とたまたま会話したところ,そんなに難しくないことがわかった.固有値は固有方程式をそのまま考えれば,

であり,Laplacian matrix は二階の差分と同等であることを考えると,

である.この解は exp であり (二階微分して定数項以外が元に戻るものなので exp(Cx) は解の一つである),Euler の式から式2の形がでてくるというわけである.
補足しておけば,式 1 は Symmetric であり,固有値は real であり,固有ベクトルは orthogonal である.また,これは diffusion の式の形をしていて,Fourier basis との関係がみえる.
ここまで来ると論文のタイトルがなぜ signal processing approach かが見えてくるが,私のようにあまり数学に慣れていない者には,式 1の固有値が式 2であるから,これを基底にメッシュを分解する,と言われてもなかなか難しい.
もちろん専門家にはここまで説明する必要はないので,論文には書く必要はないのだろうが,素人にはなかなかわかりにくい部分ではないかと思う.CRに感謝!