BORDER 75. | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

出会いに感謝♡
黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!



ちゃんと閉まりきってなかった
カーテンから
朝日が射し込み
眩しさで
目が覚めると

カズが俺を見つめていた


「おはよっ」


起き抜けの掠れた声で
カズに声をかけると

少し震える声で


「おは…よ…」


瞳を潤ませながら


「ねぇ…サトシ…俺っ!サトシのこと…」


カズは
きっと
あの部屋のことや
今までのことを
話そうとしたんだろうけど


そっと
唇に人差し指をかざした


俺には
もうそんなのは
どーでもいい

どーでもいいんだよ…



俺は
猫(カズ)を拾ったんだよ


寂しい
愛に飢えた
猫(カズ)を…


そして
内に秘めてた
俺のことを見つけてくれたやつ

表面上だけしかみてなかったやつじゃなく
奥底のすべてを
見つけてくれた奴


心の底から
『愛おしい』
そう想わせてくれるやつに
出会わせてくれたんだ


俺はね?
社長だろうが
ストーカーだろうが
なんだっていいんだよ


おかしいだろ?
普通びっくりするし
気持ち悪いだろう…

でもさ?
カズだから
お前だから大丈夫なんだよ


俺を…見つけてくれたんだ






俺の好きな黒髪を
梳きながら




「カズ…お前はそのままでいいんだよ…俺を見つけてくれたんだ。何ってわからないまま生きてた俺を誰でもないお前が見つけてくれたんだ。俺の愛しくて可愛い猫(カズ)……お前は俺にこれからもずっとずっと愛されてればいいんだよ…」



琥珀色の瞳を
潤ませ
泣きそうな顔に
カズが
薄い唇を噛む


親指でそれをやめさせて



「こーらっ!唇を噛むな。噛むなら…俺の指かキスをしろ…な?」



そのまま
ちゅっとキスをしてやると

優しい柔らかな笑みを浮かべ
目尻から美しく光る
滴が溢れた


ゆっくりと
俺のこと首に
腕をまわし


「サトシ…サトシ………好き……」



小さな声で言われた一言が
もう一度聞きたくて



「うん?何て?聞こえない…」



さらにぎゅっと
俺の首に腕を巻きつけて
首筋に
ぐりぐり頭を擦りつけながら




「好き…好き…好き…好き…好き…………好きだよぉ…好きだよぉ……サトシィ……」




可愛い
可愛い
俺の猫(カズ)が
ようやく
本音を言ってくれた







つづく