お世話になりました皆様、お越しくださった皆様、ありがとうございました!
まずは名フィルファンクラブさん企画のコンサート。フルート首席奏者の富久田さんとヴァイオリン小泉悠君とトリオで演奏させていただきました。そしてこのメンバーで、お馴染み西尾市の和カフェたらそさんでも少しプログラムを変えて演奏致しました。
それから、先日は岐阜で『ロストロポーヴィッチと20世紀の作曲家 ショスタコーヴィチ編』
山田真吾君のリサイタルで演奏させていただきました。お越しくださった皆様、温かいサポートをしてくださったホールオーナー様、ありがとうございました。
チェロ協奏曲第1番とチェロとピアノのためのソナタを演奏致しました。久しぶりに難しいコンチェルト伴奏で頭抱えましたが、ショスタコーヴィチの魅力が詰まった2つの作品に魅了され、そして作曲された当時の時代背景を体感できる特別な時間でした。真夏にショスタコーヴィチ、演奏していればもちろん暑いですけど、なんともキーンと冷たい空気が流れていたように感じます。
音と音の間に芯の傷みを感じる強く厳しいショスタコーヴィチのソナタ、戦争を知らない私には表現することは難しく、想像すればするほど迷走しました。ただただ心臓の奥のほうをぎゅーっと押し潰される、そんな感覚が演奏後もしばらく続きました。
大切な人を目の前で失う、何の罪もない人々が次々と消えていく、ぶつけようのない怒りや哀しみ、それでも次の日は嫌でも必ずやってくるそんな現実に音楽で立ち向かう。これから先、そんな感情を私の人生で経験するのだろうか。たとえしたとして、この音楽を表現することはできるのだろうか。そもそも作曲家ショスタコーヴィチは、それを求めて作品を遺したのか。
ショスタコーヴィチ本人の演奏が音源で残っているが意外なほど淡々としていた。
きっとそれが現実だったんだ
生きるしかなかったんだ
今の私には、こんな単純で、ぴったりと当てはまる綺麗な言葉など見つけられないのだけれど、音楽で表現されているものはやはり音楽でしか見つけられないものがあるのだから。
だからやっぱり私はまた演奏したいと思える。
そんな貴重な機会に感謝したい。
ありがとうございました!