伝説のバンド〈クイーン〉
彼らの音楽を唯一超える
〈彼〉の物語ーー。
待ちわびた、この映画。フレディの伝記、Queenの所以。
中学2年生の冬、父に勧められるがままはじめて聴いたのはグレイテスト・ヒッツの1曲目、『ボヘミアン・ラプソディ』でした。
「Is this the real life?」
そんな問いかけからはじまった、わたしのQueenへの多大なる信仰心。
バラード、オペラ、ハードロック… “これは現実なのか? ” 予想だにしない展開で息をつく間もない6分が通り過ぎていった。
『サムバディ・トゥ・ラブ』は、Queenに限らずともいちばんに好きな曲。
学校でつらいことに追われてばかり、受験のストレスも重なっていたあの独りよがりを、この曲が夢の中で救ってくれた。
目が覚めて和訳を読んだとき、誇張なく、思わず涙があふれた記憶が、映画を見ている最中にもにじむばかりであった。
…だってこのお話、最初に流れた曲がサムバディだったんだもん 泣
開始2分で蘇るQueenへの衝撃と、フレディへの愛しさと、わたしの盾となった曲。
わたしの愛すべき人も神様も、フレディだったんだ。
Queenもフレディも他のメンバーの物語だって、2時間じゃ語り尽くせないのは大前提で 「人生を改変している」というコメントもレビューサイトにて目に入りましたが、
それも超越して、わたしは彼を彼らをもっともっと大好きになった。
同性愛者、破天荒、貪欲、出っ歯…
それが彼だ、“フレディ・マーキュリー”なのだ。
神様のようで、彼だってコンプレックスや焦りに追われて快楽を求めて、だけどどこか空虚な人生。決して特別でない営みに生きていたと改めて気付かされる映画であった。
でも、やっぱり天才なんだと思う。
わたしが語るなんて恥ずかしいくらいおかしなことだし、そのくらい言うまでもない天才バンドであるのは確かだけど
こんなに鳥肌が立つ新しい音楽をつくりだせた、Queenというジャンルを確立したフレディは天才だったし、だからこそ貴方は孤高で満たされなかったの?
それはそれはロックンロールに愛されて、ロックンロールに生きた人。命を終える直前まで「歌い続けなければ」と絞り出した声。
嗚呼、彼が存在した時代に生まれたかったなあ。リアルタイムで視聴していた世界は、どんな温度だったんだろうか?
もし70年代に聴いてたら、わたしも誰かと「なんかやばいバンドいるんだけど」なんて言っていたのだろうか…。
貴方は天国でもまだ歌っている?
Queenの映画が2018年に公開されて、みんなが感動しているの。
貴方は世代をも超えて、こんなにも愛されているよ わたしだって涙が止まらなかった。
上手く言えないけど、ぜったいに貴方はひとりなんかじゃなかった! フレディマーキュリーでいてくれてありがとう。本当に。
天国でも、まだ歌っているでしょう?まだ歌っていますように。歌声が響き続けていますように。
れな