ジェイソン・ライトマン監督、ジョージ・クルーニー主演の「マイレージ・マイライフ」を観ました。

レイオフの通告を代行するエージェント会社に勤め、アメリカ全土を飛び回るライアン・ビンガムの生活空間はエアライン。

冷酷な仕事を通じで、人生の非情さに触れながも、面倒なしがらみを極端に嫌い、彼は年間322日を空の旅に費やした。彼の人生の目標は1000万マイルのマイレージを貯めること。

不要な人間関係、妻や子供、車のローン、家のローン、人は様々なしがらみにがんじがらめになっていると彼は説く。人生のスーツケースを身軽にして人は自由になるべきだ。それが彼の生き方だった。

そんな彼にとっての「恋」は必要な時に手に入れられるカジュアルなゲーム。

しかし、そんな彼の妹のフィアンセが、式の当日にドタキャンをしてしまう。彼は、家族からレイオフの宣告者としての腕をかわれ、フィアンセを説得する。結婚を否定する彼が、妹のために、結婚の良さ、素晴らしさを解いていく。

彼はフィアンセにこう言った。

「君が幸せな時、君の周りに誰がいた?」

「私の周りにはいつも家族や友人がいてくれた。」

「君は一人で幸せを感じることができるとおもうかい?」

フィアンセの動揺した心は平成を取り戻し、彼等はめでたく式を迎える。

ライアンはフィアンセを説得するうちに、面倒なことを避けてきた自分自身の生き方に疑問を感じ始めた。

カジュアルな恋の対象であった30代女性への気持ちが、不思議と彼のぽっかりと空いた心の隙間に入り込んだ。

ある日、彼は彼女への想いに気付き彼女のいるシカゴへ向かった。自宅の玄関越しに賑やかしい子供達の声がする。そう、主婦としての人生の逃避から、カジュアルな恋を彼女も楽しんでいた。

「必要な時に連絡するはずだったでしょ。貴方は私に何を求めるの?」


何故、人は恋をし、結婚するのか。

それは互いに喜びを分かち合うこと。

シンプルすぎる理由かもしれないけれが。その奥深い意味に始めて気付き、自らの生き方を変えようとする中年男性の姿に貴方は何を思うだろうか?


それではまた
恋愛マスター







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