過去の話ですが 私に「娘にガチガチの教育をするのはやめよう」と思わせたきっかけの出来事があります。

 

娘と同じ学年の女の子さんの親御さんで、それはそれは教育熱心な方がいらっしゃいました。

 

幼児の頃から、英会話・塾・ピアノ・バレエを習わせておられて

放課後にその子が空いている曜日は水曜日だけでした。

 

娘は1・2年生の頃は学童に週3日ほどは通っていたのですが

水曜日はその子と一緒になるようで、クラスも1年生の時に一緒だったので、2年生になってからも学童の時間になるとその子が近づいてきてくれて、一緒に遊ぶことが多かったようです。

 

なのですが、毎日のように帰宅後や夕食時に「今日はどんなことがあったかな?」と話をするのが恒例の我が家

いつも、水曜日だけはなんだか娘の顔が曇っていることに気づきました。

 

何かあった?と聞くと

〜〜ちゃんに、ちょっとこわい言葉を言われたの。

 

ということで、詳しく話を聞いてみたところ

 

学童で娘がまず学校の宿題を終わらせてしまおう、と漢字やドリルに取り組んでいたところ

そのお友達が近づいてきて、目の前に彼女の漢字ドリルとノートを置いて

 

「これ あなたやっといて

私には簡単すぎて、全部わかるけどやる時間もったいないから。」

 

と言われてしまったようでした。

 

娘は一旦、無言でそのノートを前に考えてひとしきり悩んだ結果

 

「・・・ごめんね、これはやれないよ」

と、彼女に突き返したそうです。

 

するとそのお友達が言った一言

 

「は?口ごたえすんの?殺すよ?」

 

・・・小学2年生の女の子が、普通「殺す」なんていう言葉を日常で使いますかね・・・

よほど日常的に聞いたことがある言葉しか、口から出てこない年齢だと思うのですが・・・。彼女の日常の中で、一体誰がそんな言葉を使ってるんでしょうか。

 

・・・ちなみに、このお友達のお母様はPTAの役職に立候補してこの年から就かれていました。

仕事と兄の受験でこの年ほとんどPTAに貢献できていなかった我が家としてはありがとうございます!な気持ちだったのですが

その立派なお母様の娘さんが、そんなことを・・?本当に?という気持ちもあり、娘を信じてはいたのですが事実確認もしなければ、と学童の先生方に連絡をして相談をしました。

 

するとそれから30分も経たずに、学校の担任の先生から電話がありました。

 

この件について、本人や見ていた子達、また学童の先生にも聞き取りをしたところ、事実であったので、先方の親御さんにも話して注意をします。

あちらからもしかしたら学校のメール配信の機能を通してご連絡がいくかもしれません。

ということでしたが、特に謝罪なども必要ないので大丈夫ですよ、とお伝えして終わりにしたかった我が家・・・

 

この日の夜、恐ろしい長文メールが先方のお母様から届きました。

 

長文なのですが、その内容はかいつまんでいうと

 

「娘は悪いことをした。十分に叱っておいた。が、問い質したところ、どうやらそれはあなたの娘がずっと娘に昔からやっていたことらしい。なので、あなたの娘が先に始めたことだ。今回の件では娘が悪いから謝るが、2度とあなたの娘に同じ学童で会わないようにもう水曜日は行かせない」

 

というものでした。

このメールを読んで、文面の恐ろしさに震えたのを今も覚えています・・・。

 

もちろん、娘にも確認して、さらには娘と同じ保育園出身で学童にきている子たちにも状況を聞き、娘が彼女に(または他の友達に)自分の宿題をやらせていたという事実は過去にも現在にも一切ないことはすぐに分かりました。

 

それだけでなく、娘の友人たちに聞いた新たな事実がいくつもあり、

 

彼女は塾などに行っていてとても頭がいい(?)ので、「こうすれば大人に気づかれずに悪いことをやっても叱られないんだよ」「だから大人が見ていないところではこんなこともしていいんだよ」と、男の子たちを誘って小学校の帰宅中にゲームセンターに行ったりしている、そしてお母さんの前ではそれらを隠してとってもいい子に見えるようにしている、ということでした。

 

子供達の話すことなので、誇張や誤解もあるかもしれないですが、これが本当かどうかはわからない一方で、この娘さんがしてきたこと、発してきた言葉、そしてそれについてお母様が付け加えてきたストーリー、全てが「大丈夫かしら・・・」と心配になってしまうようなものだったので、「教育熱心すぎる子育てというのも、心配だな・・・」という感想を持ったのでした。

 

色々な習い事で親に「褒めて」もらうことを目標にしていった先に、

親の前で良い姿を見せて そのストレスか反動か?後ろで問題行動が増えている、なんていうのは我が家だとしたらぜひ避けたい事態です。

 

都内某所の、大変教育熱心な方の多い地域だからか 特に女子のお友達やご家族は上の兄の学年でも色々とあったようで、正直韓国ドラマなんかよりも大変な話を散々聞いてきました。訴訟スレスレの案件や、命の危険が生じた事故事件まで校内で発生していました。

教育熱心の例で言うと、娘の友人さんのようなお子さんも少なくなく、低学年だと基本習い事は3つ以上。ダウン症のお子さんに平日毎日習い事を2つずつ入れている会社社長さんもいました。普通の体力の小学生でもしんどいはずです。

 

そのほか、

親が子の成績でマウント だったり

軍隊のように子を管理している裏で子供が暴走 だったり

子の友人を偏差値で見下す発言を自宅でしているから学校でも出ちゃったり とか

信じられないようなことが、本当にあるんだな。と思うのと同時に

 

息子にも、娘にも

偏差値や勉強のできるできないで人を見下したり悦に浸ったりなんていうことは大変愚かなことだということをまず知った上で自分のために努力を重ねられる人になってほしいし、成績はただの成績、それでおしまい、良いからといって偉くもないし悪いからといって卑下することもない、ということを伝えていきたいと思いました。

 

最終的に、この辺の捉え方を間違えたまま高学年になっていった子達(サピ・グノ・希などに在籍)は、担任の先生の出身大学を聞いて、偏差値を調べて馬鹿にして授業をボイコットするに至っていました。世も末すぎて、先生が可哀想すぎました。

 

そのまま行ったら君たち、この世界でどう生きていくんだい?

 

と、、、人のお子様たちにはとても口を出せないですが、、、

 

せめて、自分の育てている子たちには一緒に真剣に考えていきたい問題です。

なので、我が家では娘にも、息子にも決して無理をさせたくありません。

人の上に立つために無理をさせるつもりもありません。

人の上に立つより、人と手を繋いでやっていける人に育ってほしいです。