サピテストでめちゃくちゃ間違ってくる問題を、
家でやり直しで口も手も出さずに解かせてみると、難なく正解する、ということが多々ありました。
特に算数、また国語と理科も。社会は知識があるかないかなのであまりこの手の事象は起きませんでした
これ、なんでなんだろう?
これ全部解けてたら、α入りだったじゃない!
なんて、親心では口出ししたくもなりますが、言語化が苦手な息子が6年生の夏頃についにそのミステリーの謎の理由について教えてくれたことがありました。
お母さん 本番は時間が全く足りないんだよ。めちゃくちゃ急いで解いてる。見直しなんてする暇ない。
おお〜(超簡単な理由だったのね)
ということで、家に帰ってから間違えた問題に1問5分とかあげて解き直しするというのは、見直しとしてはもちろん正しいやり方だと思うのですが、怖いのは中学受験だと「そのスピードだと負けます」というメッセージを暗にいただいているということ。
一問に2分程度の時間しかかけられない、そのスピード感で
あの難易度の算数または国語の問題たちを
誤読することなく集中力を途切れさせず完走しなければならない
って、多分大人にはできません。。
そのスピード感で解いてみたことがありませんが、大人(自分)がやったらおそらく最後の大問まで到達しないだろうと思います。
この話を聞いてから、試しに息子と一緒にいっせーの、で基礎トレの1問目からスタートしてみました。
1問を解くスピードの速さは、親である自分のおそらく3〜4倍でした。1問目が終わる頃、もう息子は3問目。。。
そしてすごいことにサピでは、特に6年生になると算数の解法の基礎を徹底的に入れた上で、さらに問題を解くスピードを早めるための指南が毎週の授業で行われているようでした。
例えば、3.14の倍数はみんな40ぐらいまでは暗記しているようだったし
場合の数の問題に至っては、「この問題は先生が答えを暗記しろと言ったやつだ。はいこれ」と問題を見て瞬時に答えを書いたのを見て、これは親がケアレスミスなくせとか見直ししろなんて言ってること自体がもう時代錯誤だということを理解したものです。
自分の学生時代とは、わけがちがう。
見たことないスピード感の中で、1度通り過ぎたら決して元には戻れないという緊張感の中で、子どもたちは難問の群れと日々向き合っているんです。
このことに気づいてから、息子に「見直し」なんていう言葉を吐くことはしなくなりました。
ごめん、お母さんが悪かった。わかってなかった。
見直しなんてしないという気合いをそのまま継続して持って行ってくれたまえ・・・
と、思いましたが、このスピード確保のためにも基礎トレは本当に毎日やったほうがいいです。
基礎トレさえやれば算数は平均までは取れるのでは、と思えるほど大切です。
某αのママ友さんは受験本番が始まっても「2月の基礎トレどうしてないのかしら!まだやりたいのに!」と2月1日に吠えておられました。
塾代払ってるのは1月までなんでね・・・笑
ちなみに、本番の受験では2月1日午前本命校以外の学校では割と見直しの時間も取れたようです。
時間が余ったから、一応見といたよ というレベルですが・・・。
逆にいえば、本命校ガチンコ勝負勢の中では、やはり本番試験中に見直しの時間を取れる余裕などないようでした。
試験、はい、そこまで!終わり!と言われた瞬間に、まだ埋められていない空欄や、まだ答えを出せていない難問がある状態で終了した、という子が今聞くと息子以外にも多かったようです。
難問を出してくる学校があるから、サピのマンスリーやオープンもそれだけ難易度を高くしているのでしょう・・・本番は学校によってはもっと厳しいということですね。
正直、場合の数の問題で解答を暗記させて送ってサピの先生それどうなの?!という気もしないでもなかったんですが、、
それくらい、熾烈で過酷になっている中学受験の中で、先生方が編み出したやり方の一つなのだろうと今は思います。
そもそも膨大な勉強の末に、たった1回のあの試験で全ての能力を測るなんていうことは不可能だということぐらい、きっと中学校の先生方もわかっておられるはず・・・。
それでも、このシステムの中で、より良い考査を、と考える中学校と
より、その考査で勝てるような積み重ねを と考えるサピのような塾で
随分と今の時代の中学受験はある意味特殊なものになっているのだなぁ、と思いました。