週末は新入生登校日で、息子と中学校に行ってきました。

 

息子は教室へ、保護者は講堂へ集められ、それぞれにこれからの中学校での生活や行事、注意することなどをお話していただいてきました。息子は色々と課題なども頂いたようで、やっと顔つきが呆け切った1ヶ月から少し元に戻ったような気がします。

 

学校からのお話で印象的だったのは、

 

これからは点を取るための勉強、合格するための勉強をする必要はありません

 

と言うくだりでした。

 

毎日の授業が、課題が、この学校の生徒たちには受験勉強の代わりです。

それも、誰かよりいい点を、と言う勉強ではありません。

知ること、学ぶこと、体験することの楽しさを知ってもらいます。

 

と言う話を聞いていて、心から同意してここに座っていられるのがまるで夢のように感じてしまっていました。

 

あらかじめ正解があって、その答えをまるでクイズ大会のように「解いて」「当てて」点数を積み重ねる受験勉強。かつての大学受験の勉強でこの積み上げに色々と感じるところがあってからの、息子への中学受験の薦めと、その上でやはり同じく点数を積み重ねるための「正解を当てる・答える」中学受験勉強に時に苦しみながら駆け抜けた日々。

 

意味がない、とはもちろん言いませんし、そうは思っていないのですが、

大きな意味で思考力や記憶力を鍛えるため、という領域を遥かに超えた難易度で、場合によっては中学受験の一連の道のりで親子関係や子供の精神にもいろいろな影響が及ぶ例があると言うことを見知ってきました。

 

この勉強の先に、また積み重ねる勉強がもしあると知ったら。

 

私だったら、息子だったら、心折れてしまっているかもしれません。

 

そうではない、と言うことをまず先に説明してくださった。本当に、家族で頑張った甲斐があった、と心から思えた先生のお話でした。

 

大学に入ってから研究者の方たちの学びを知るようになり、

正解がない問いを自ら見つけ、問い続ける

と言う学問というものに向き合い続けている方たちの学びの深さ・面白さを伺って、羨ましく思ったものでした。

自分は、そこまで深く掘り下げて向き合う問いを在学中に見つけることができませんでした。

学問の道には進まず、卒業後は学位と全く関係のない仕事をしています。

 

今でも研究者の方の論文や、執筆された専門書を読むのは大好きです。

そして、たまに素敵だなと憧れに近い気持ちを抱いてしまったりもします。

 

自分が追いかけるものがあって、それを生涯追い求め続ける

というのは、どの分野でもですが、憧れます。

 

自分も、今の仕事でそのような追求ができると良いのですが。

 

息子が頂いたご縁に、心から感謝して、自分も子に負けず頑張らねば!と思った1日でした。