前日夜にやったこと。

大量の豚汁の仕込み(1日朝にお弁当作りがあるため、朝ごはんや夜ごはんにそのまま食べられる豚汁をたくさん作りました)。

 

2月1日の朝は早く、5時前には起きてお弁当作りと身支度を始めていました。

すっかり朝方になった息子も、もっと寝ていていいと伝えたのに5時半には起きて社会のプリントを見ていました。

この時見ていたサピックスの社会の用語の漢字チェックプリントでチラ見した、「屯田兵」が実際この後午前試験で出てきてしまうのだからサピ教材はすごいです。しつこく何度も繰り返し、しかも幅広く網羅してくださっていたおかげで、後1点、後1問、が取れるようになったのだなと実感した出来事でした。

 

朝ごはんを食べ終わると、早めに行こう、と息子の希望で予定より早く自宅を出発。

まだ近所を歩く人もおらず、受験生らしき親子もいない・・と思ったら、電車に乗るとちらほらとそのような親子さんを見かけました。

一度乗り換えをして、志望校の最寄り駅に近づくとぐっと受験生親子が増えて、緊張感が高まりました。

息子は電車の中で、サピックスの年号の単語帳に付箋を貼ったものをペラペラしながらチェックをしていました。

けれど彼もやはり気になるようで、同じサピックスバッジをつけている子がいないか、また同じ校舎から受けにきている子が同じ電車に乗っていないか、たまに顔を上げて探していました。

 

私の目線からは、サピバッジをつけているお子さんが複数見つけられましたが、親御さんも息子さんも皆張り詰めている空気で会話も少ない状況でした。

駅に着くとすでに志望校の先生方や生徒さんたちが駅前から案内に立ってくださっていて、普段とは違う方向へ歩いていくことを促されます。車が通る道ではなく、住宅街の中を歩いていくルートです。それに従い進んでいくと、いつしか学校の門へと続く道は受験生親子の長蛇の列となりました。

 

前も後ろもライバル、受験生たち、の状況ですが、息子は落ち着いていました。

ここでもまだ、昨夜の先生の「いつも通りにやれば、君なら大丈夫」の言葉が強く心を支えているようでした。自分も、その言葉を一度一緒に口に出して思い出しました。

 

サピに一緒に通って、この日違う男子御三家や最難関付属校を受験しに行ってる友達のこともこの時ちらっと息子と話しました。あいつもきっと頑張ってるな。きっと今、学校の門に向かってるな。でもあいつはおしゃべりだから、きっとお母さんとずっとベラベラ喋って他の受験生に嫌がられてるな。そんな話をしながら、門をくぐり、受験会場である校舎の前に辿り着くと、あたりには最後の激励や確認をしている親御さんお子さんで溢れていて、一際人の群れが大きくなっていました。

 

ああ、ついに。では我が家も。と思い、息子の肩でも叩こうかと思いきや、息子は少し苛立ったような雰囲気で「何。もう入っていいのかな?じゃあ」と、これまたクール?冷淡?冷酷?に入っていってしまいました。

少しくらい、抱擁ぐらいさせてくれてもいいのに・・・!

 

置いて行かれた自分は誰とも抱き合うこともできないので、ただいそいそときた道を戻りました。

この受験中に、保護者の待合室で学長の言葉を聞いたりしたかったのですが、午後受験があるため一度帰宅して車で近隣に待機することにしていました。

実は第一志望の1日午前校の終わる時間が当日にならないとわからないという中で、午後受験は2校出願をしていました。

受験番号によって、午後の面接が終わり出てくる時間が違うので、遅いと最終は16時半に出てくる、ということになり、午後受験を受けることができないかもしれませんでした。

 

自宅に戻り、自宅近くのチョコ屋さんで息子の移動中の糖分補給チョコをゲットしてから、お昼前ごろに車で1日午前校の近くに戻ると、息子が終わって出てくる時間が発表になっていました。午後の14時半です。

そこで迎えて、車で急いで向かってギリギリ・・・?午後受験の15時半開始に、間に合うか・・?ということで、非常に緊張感のある1日の親の動きでした。道を間違えたり、駐車場を見つけられない、なんてことも避けねばなりません。どうルートを検索しても電車より車の方が移動の時間が短かったので車にしましたが、何かあると午後が受けられない、という可能性もあったと思います。

それでも、1日午後受験校は当日夜には結果を出してくださるとのことなので、やはり1日でも早く、1校でも東京校の合格をいただいておきたい我が家としては、この午後受験もとても大切なものでした。

 

息子が出てくる時間がわかってからは、学校内の待合室で待たせていただきました。

たくさんの親御さんたちがいて、先に出てきて迎えて帰っていく親子の中には、すでにお子さんが泣いてしまっているような子もいて、とても胸を打たれました。

何かわからない問題があったのか、できなかったと思って落胆しているのかはわかりませんが、それだけ真剣に取り組んだ結果だと思いました。

とはいえ、息子のこの志望校はたまに算数で非常に難問を出す年があるということもあり、そういう年ならば難問が出ていて涙している受験生がいたとしてもその子達が受かっていないとも限らない、とも思いました。

実際過去にサピックスの合格体験記で、もう詰んだ、落ちた、と思ってお弁当を食べるお昼の時間にこっそり泣きながら食べた、という男の子が、見事合格していた、というのを読んだことがありました。

 

だから、まだ、わからないよ。よく頑張ったね。

と、人のご子息に向かって心の中で語りかけていたら、息子の出てくる順番になりました。

 

息子、荒ぶる馬のまま出てきました。

聞いてもいないのに、算数の大問!最後の大問がもしかして間違えたかも知れない、理社は完璧、国語は外国語を日本語に訳したような文章が2題目に出てきて・・・と、車に乗るために駐車場へ歩いていく中で、とめどなく話し続けていたので、きっと話したいんだろうとそのままにさせておきました。ひとしきり問題のことを伝え終えてから、あ、そういえば、弁当残しちゃった、と珍しく完食できなかったようなので、あら珍しい緊張してた?と聞くと、違う、時間が全然足りなかった、10分か15分くらいしか食べる時間なくて面接に移動だったから、残しちゃったよ。と言っていました。お弁当を直前まで悩んで、食べやすいカレーにするか息子の一番好きな唐揚げ弁当にするか、で唐揚げにしたので、ああカレーにしとくんだった。。その方がきっと早く食べられたかな、と反省しました。午後の受験もあるので、お弁当を食べきれていなかったのは純粋に残念な出来事でした。

 

車に乗る頃には、次、午後!今から間に合う?と、ようやく次に意識を向けてくれたので、チョコを食べてもらいながら、少し休んでもらい、午後受験校へと向かいました。