コタツにみかん


冬によく見る光景、ではあるけれど。


まさか、我が家のリビングにその光景が現れるとは思わなかった。



てゆうか。

家主がいない間に、何してるんだ?この人は…。



オレの目の前には、前述のとおりコタツにみかん、とコタツに入って昼寝(もう既に夕方だけど)をしている大野智。


天板に突っ伏して、くうくうと寝息を立てて。

アラフォーとは思えない、あどけない寝顔して。


ソファーに放り投げられたままの大野さんのスマホがチカチカ光ってる。きっと翔ちゃんからのメールだ。

さっきオレのとこにも来た。「外出中です」った返したけど。返信はない。

てか、あの人今日は確かラグビーの生中継じゃなかったっけ?


なにやってんだか……。


大方、共演者からメンバーは見てくれてますかね~と振られて、じゃあメールしてみます?なんて軽いノリで送って来たんだろうな。



まーったく……。

かたや、生中継中にメール送ってくるわ、かたや、家主が外出中にコタツ用意するわで、うちのオジサンチームはホント、可愛いよね。



「ねーえ、オジサン。そろそろ起きてくださいな」


ユサユサと体を揺らしながら、耳元で囁くように息を吹き掛けながら言う。

すると大野さんは、くすぐったそうに首をすくめ、ゆっくりと頭を起こした。


「………あ、……あれ?カズ。……おかーり」


「んふふ。ただいま、さとし」


まだ少しぽやんとした顔だけど、オレを見る目は色っぽくて、コタツであったまった指がオレの頬をそっと撫でると、もうそれだけでドキンっとする。


でも、そんなことはおくびにも出さず、買ってきたものをコタツの上に置いて、大野さんの横に入る。


「オレを一人で買い物に行かせて何企んでるのかと思えば、これだったんですね」


「いいだろ、コタツ。冬って感じしない?」


そういいながら、あなたの指はオレの耳をサワサワと弄る。



ねぇ、ちょっと………。もしかしてあなた、誘ってるの?


「んっ……」


弱いところをツツっとされて、思わず漏れる声。

あ、ほら。したやったりな顔して。


どう、したいの……?


グングン艶をます視線が、オレをジーっと見つめていて、オレの体に熱をためてゆく。


「カズ……スル?」


想像はしていたけれど、これが起き抜けの言葉だとは……びっくりだよね。


「ここで?………狭くない?」


……いやって言わないオレも、どうかと思うよ。


「なんか、………。ここが、いい」


「なんでコタツで……発情してんだか………」


でもさ。

あなた、分かってるんでしょ。オレがあなたのわがままに弱いこと。


てゆうかさ。

コタツであったまって、頬をほんのり赤くしてる寝起きのあなたは、……めちゃくちゃ色っぽいよ。


だから…………


「いいよ、シよっか」


あなたの首に腕を絡め、至近距離でそう囁くと、相変わらず艶々な唇にキスを落とした。









みかんの白い筋、取る派?取らない派?

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なーんで「みかんの日」でこの妄想になるのか……。
続きは、まあ皆様のご想像通りかと(笑)

ちなみに、みかんの白いすじは取る派です。モソモソするのが苦手なの。