打撃には、大別すると伸筋(伸ばす筋肉)に起因する打法と、屈筋(曲げる筋肉)に起因するものとがある。
一般的な武道や格闘技の世界では、主として伸筋の打撃が使われている。突く事で質量を伝達する事を目的とする為、当たり前といえば当たり前なのだが…。
しかし、意外に知られてはいないが、屈筋を基とする打法には多くの利点がある。引く事で効果を発揮する為、自然に動きは小さくなり速度が増す。連撃には最適と言えよう。
JKD(ジークンドー:ブルース・リーが創設した武術)の打撃の基礎となる「詠春拳」でも連打技術があるが、こちらはあくまで伸筋を基とする技術である。対して、フィリピンの軍隊武術である「エスクリマ」では連撃に屈筋を使う。
普段は余り意識して使い分けをする事はないのだが、TPOに合わせて使いこなせる様にしておきたい。
動画は、システマのストライクから翻浪勁。
また、エスカリマの連撃となっています。