これは僕自身が失敗を通して、学べたこと、身をもって体感できたこと、教訓になったことなのですが、自分が持っている臨界点(限界)は絶対に超えるべきではありません。

 

 

なぜ臨界点を超えるべきではないのか?

 

 

精神が病んでしまい、再起不能になってしまうからです。

 

 

これはどれだけ「精神的に強い」と言われている人でも、どれだけ優秀な人でも同様です。

 

 

臨界点とは一言でいうと「これ以上は限界」というラインのことです。

 

 

分かりやすく説明すると、水(物体)は374度を超えてしまうと、物体としての原型を維持できなくなります。

 

 

つまり、水の臨界点は374度ということです。

 

 

「ここを超えてしまったら姿・形を保つことができない」

 

という限界地点のことです。

 

 

今回の僕の場合、完全に臨界点を超えてしまいました。

 

 

手持ちのお金が1000円になってしまったことで、一時的に精神的に病んでしまったり、心が折れてしまいました。

 

 

メンタルが強い僕でもさすがに3時間は、何も考えることも動くこともできず、全てに対して絶望した状態でした。

 

 

幸いにもそこからYouTubeでいろんな方の動画をとにかく聞き流すことで、精神的に立ち直ることができましたが、中には精神が病んでしまったまま戻ってこれなくなってしまう人もいます。

 

 

実際に2022年に大学生の女の子が自ら命を絶ってしまった事例などがまさにそうです。

 

 

同級生の知り合いに投資に勧誘され、消費者金融に150万円を借り、結局増やすことができず、そこから費者センターに連絡しても解決しませんでした。

 

 

その後、大学生の女の子はうつ病になってしまい、最終的には自ら命を絶ってしまうような話はかなりよく聞きます。

 

 

これらの件に関して、「誰が悪い」とか「誰の責任だ」という話がしたいわけではありません。

 

 

ただ、この大学生の女の子は、自分の臨界点を超えてしまったことで、精神的に病んでしまい最後は自ら命を絶ってしまったということです。

 

 

この文章を読んでくださっているあなたはきっと事業に挑戦したり、投機・投資に取り組んでいたり、何かしら挑戦している方が多いはずです。

 

 

何かに挑戦することは素晴らしいことですし、リスクを取ってでもガンガンやってみるべきだと思っています。

 

 

ただ、自分の限界を越えすぎて戻ってこれない領域には絶対にいくべきではありません。

 

 

ドラゴンボールの主人公である孫悟空やワンピースの主人公のルフィは、窮地に陥れば陥るほど、進化していきます。

 

 

もちろん、漫画の主人公に憧れる気持ちは重々理解できます。

 

 

僕も自分は主人公だという気持ちで生きてますからね。笑

 

 

ただ、窮地に陥って進化することができるのはごくわずかな人間だけです。

 

 

大半の人たちは窮地に陥ったことが原因で、絶望から帰ってくることができず、ドロップアウトしてしまいます。

 

 

むやみやたらにリスクを取ればいいわけではなく、リスクと上手に向き合っていくことが大事です。

 

 

例えば、これから個人で事業を始める方の場合、いきなり全ての仕事を辞めて始めるのではなく、最低限の生活費は確保した上で取り組み始む。

 

 

最初から大きな借入が必要な事業を初っ端からやるのではなく、まずはコストがほぼ0円で始めることができるインターネットビジネスから始める。

 

 

事業を始めてなかなか結果が出ない場合、残高10万円を切ったら、一旦アルバイトをしながら取り組むように損切りラインを決めておく。

 

 

万が一が起こったときのセーフティーネットを準備しておくことは、成功するまで挑戦し続けるために大切なことです。

 

 

金融市場で最も成功を収めた人物の一人でもあるヘッジファンド界の帝王レイダリオの名言である

 

「まずは生き残れ、儲けるのはそれからだ」

 

という言葉に全てが詰まっています。

 

 

どんなに優秀な人だろうが、どんなにポテンシャルが高い人だろうが、どんなに天才と言われている人だろうが、ゲームから退場してしまったら意味がありません。

 

 

まずは生き残ることを何よりも最優先にすべきです。

 

 

継続して物事に取り組み続けることができれば、勝つまでゲームに挑戦することができますし、徐々にゲームをプレーするのが上手になっていきます。

 

 

また、人は自分を甘く見積もってしまう傾向にあります。

 

特に僕のような勢いでなんとかしてきたタイプの人間は

 

「俺ならまだやれる」

「まだ余裕だ」

「まだリスクを取っても問題ない」

 

と何にも考えず突っ込みがちです。

 

 

もちろん、自分に対して自信を持つことや自分を信じることは大切なことです。

 

 

ですが、今回の僕のように精神が病んでしまう状況に陥ってしまうと、復活するまで時間がかかってしまったり、そのまま再起できない可能性も十分に高いです。

 

 

この臨界点や限界については、誰かが「あなたはここを超えるべきではない」と答えを教えてくれるものではありません。

 

 

自分の中にしか答えがないものです。

 

 

なぜなら、一人一人リスクの許容度も違えば、育った環境なども全て違うからです。

 

 

挑戦して失敗と成功を繰り返していく中で、一人一人が見つけていかなければいけないものだとも思っています。

 

 

リスクを取って何かに挑戦するときは必ずセーフティーネットを準備しておくこと、そして限界点だけは絶対に越えるべきではないことは覚えておいてください。

 

 

生き残ることさえできれば、どんな窮地からでもアイデアや発想力でいくらでも巻き返すことは十分可能なので。

 

 

山中蓮