そうとわかった私は、タイムスリップするため、数十枚ある写真を、片っ端から全て見つめた。
が、その中でもほんの数枚しかタイムスリップ出来ず、タイムスリップ出来る時間も10分と短い事がわかった。
あっ、2人でタイムスリップって出来るのかなぁ。
私は急いで自分の部屋に行き、自分で作った、奈那子とお揃いのBUMP OF CHICKENのプラスチックカバーの付いたスマホを持ってくる。
そして奈那子に電話をかける。
わずか2回程着信音がなっただけで、もしもしという聞き慣れた声がした。
「奈那子、今から私の家に来てよ、大至急!!」
私があんまり急いで言うからか、奈那子は戸惑い、どうしたの、と声をかけてきた。
「あのね、今、とっても凄い事が出来るの、早く早く!!」
「はいはい、わかったわかった。今から行くから、5分くらい待ってて」
と奈那子はなぜか笑い声が入り交じった声で返事をした。
「うん、じゃあ待ってるっ」
と私は短く言い、電話を切った。
ピンポーン♪
来客を告げるチャイムが鳴る。
私はバタバタと足音を立てながら、急いで玄関へ行き、ドアを開ける。
「お邪魔しまーす」
私のお母さんは、昼間、仕事で居ないのを知っていながらも、奈那子はきちんと挨拶をする。
そういう所、私も真似しようと思った。
そして奈那子を押し入れのある、和室へ連れて行った。
そしてアルバムを見せる。
「あっ、これ、修学旅行に持ってきたやつじゃん」
えっ……。
未来を塗り替えたんだ……。
ほんとSFみたい。
「そうなんだけどさ、私、タイムスリップ出来るのよ!!」
「……はっ?」
滅茶苦茶不審そうな顔してる。
「やってあげるよ、じゃあ、この写真でやろ」
と私は奈那子と自分が写っている写真を指さした。
その写真は、メモが無いが、覚えてる。
だって、これは中1になって、お小遣いが入るようになり、そのお小遣いで奈那子と2人で横浜に行った時の写真だから。
ちなみに、私が住んでるのは、神奈川県の、相模原って所だよ。
そして私と奈那子は、写真を見つめる。
――――成功だ。
私と奈那子は横浜にいた。
2人、手を繋いで。
私は奈那子をチラっと見る。
その顔は、ビックリと楽しさの入り交じった顔をしていた。