「はぁ……疲れた」
僕は思わず溜め息を漏らしてしまう。
「あっ、何叶多。もう疲れてんの?」
海羅は嫌味っぽく僕に言う。
その会話を肩で息をしながら織江は楽しそうに見ていた。
――――30分程前。
僕達は小さなウサギのような魔物に囲まれていた。
およそ100匹はいただろう。
それを全滅させたら、思いの外疲れた、という事だ。
「いつこの森抜けられるんだよ……」
海羅がげんなりして言う。
「ほんとだよね、長すぎでしょ、この森」
織江は海羅に同意する。
もちろん僕も同意。
「じゃあ走るか」
海羅は言ったとたん走り出した。
――――「はぁ、走った」
海羅はサッカー部に入ってたし、織江は陸上部だから体力はあるんだけど、僕は卓球部で、あまり走らないから長距離は駄目なんだ。
「叶多、体力ないね。まぁ着いたし、ゆっくりしようよ」
織江は嫌味を言いながら、フォローした。
僕は織江を気にせずに、あの分厚い本をスクバから出した。
「これをどこに持って行けば……」
「んじゃ、まず、情報収集しよう」
海羅はスタスタと歩き出した。
それに合わせ、僕と織江も歩き出した。