様々なテナントが入る総合小売り店には、多くの物の出入りがある。トラックの出入りをうまく調整しないと、道路が混雑して客に影響を与えるし、現場では物が溢れかえり、店への搬入効率が悪くなってしまう。銀座の松坂屋の跡地にできた『GINZA SIX』では、その管理業務を佐川が受託したらしい。
この人不足の状況で、小売店側に任せるのではなく、配送業差自身が実施するのはなぜか。
管理がうまくいかない場合に、より大きな被害を受ける側、または、管理がよりやり易い、または管理コストが低い側が実施するべきだ。それが、配送業者であることを示す。
まずは管理に失敗した時のリスクはどうか。
店側としては、商品陳列と、集客に悪影響を及ぼす。店に入っているテナント全てに影響が広がる。でも、テナントとの契約次第だが、恐らく出来高ではなく、定額での支払だろうから、集客に影響を与えようが、直接的な影響はそれほどないのかも知れない。遅延についても、店の陳列が一切なくなってから物が入ってくるなら困るが、恐らくそこまでは待たないだろうから、大きな影響はなさそうだ。
一方、管理の失敗が配送業者に与える影響としては、トラックの回転率の低下があげられる。最悪、他の荷主にも被害が広がってしまう。それは、配送業者の数だけ発生する。
続いて、管理のし易さ、および管理コスト。
複数の配送業者を取りまとめる、という点では、店側が管理する方が理にかなっているように見える。ただ、複数の配送業者のうち、佐川が圧倒的な物量を誇っているのだとしたら、配送業者の、特に佐川が実施する意味はありそうだ。
また、トラックの時間帯を調整するためには、どのトラックがいつ到着するかの情報について、システム的なインフラを整えて、集約する必要がある。このシステムを佐川が保持している可能性もある。
結論。
管理に失敗するリスクは配送業者の方が高く、また管理しやすいのも配送業者であると言えそうだ。特に、配送業者の中で佐川が物量の多くを占めること、佐川が管理システムを持っていて、他の配送業者に相乗りさせられる仕組みがあらかじめ含まれていること、これらが正しい場合には、より顕著である。