ソフトバンクがアメリカで買収したスプリント。今度は、Tモバイルとの統合を検討しているらしい。
個人的には、拡大のためだけの統合は意味がないと思っているのだが、企業価値が高まるのであれば、意味のある統合になる。
今回の統合では、どのような効果がみこまれるのだろうか。
規模の経済によるコスト削減
通信業界は、大量の設備投資が必要。一括で設備を揃えていった方が、初期投資も、メンテナンスも、低減できるはずだ。
また、技術の進歩が速いことから、設備投資のサイクルが速くならざるを得ないことも、コスト削減効果に寄与できる。
コスト削減とは異なるが、単純に資産の規模が大きくなることで、より大規模な投資に踏み切れるというメリットもある。(つまり、規模が大きいから無理、という言い訳がなくなり、より革新的な技術に挑戦できるようになる。)
規模の経済による売上増
広告を出した時に、規模が大きいことをうまく示すことで、顧客により大きな安心感を与えられれば、売上増にも繋げられる。
例えば、弱小企業がいくら宣伝しても、よほどのメリットがない限りなびかない人も、大衆迎合ではないが、他の人が皆やってますと言われれば、やりたくなる人も増えるはずだ。
広告を出さなくても、IRの説明資料の中でうまく説明できれば、そして実際に結果が出て、良いサイクルが回り始めれば、株価にも反映され、更に効果は高まる。
経営や技術のノウハウ適用による効果
ソフトバンクは、これまで、通信業界の中で大量のノウハウを蓄積してきているはずだ。それを実際にスプリントにも適用し始めて、コスト削減効果も出せており、Tモバイルに対しても、同様の効果が見込めると踏んでいるのだろう。
また、上を目指すビジョンや、組織力を高めるノウハウにより、組織や個人のモチベーションなども含め、労働生産性を高めることも可能かも知れない。
今後の展開
ただし、統合直後は、規格を揃える、組織を再設計するなど、いったん沈むことは避けられないはずだ。
ただ、できれば、スプリントを改革しきってしまう前に、まだ改革の余地が残っているうちに、統合してしまいたい想いはあるだろう。技術への再投資、人のモチベーションなど。統合のタイミングも重要になりそうだ。