以前、分析力をつけることが全ての始まりと記載した。では、その分析力をどうやって上げていくべきか、訓練していく方法を考えてみたい。
分析の定義
分析とは、「ある物事を分解して、それを成立させている成分・要素・側面を明らかにすること。」とある。
物事の発生や成立を認識すること、それを分解すること、成立させている要素を明らかにすること、の3ステップある。
成立させている要素を明らかにするのは、「なぜ成立しているか?=why」に答えを出す、とも言い換えられる。また、それ以前に、「実際のところ、何なのか?=what」という場合もある。
1.物事の発生や成立を認識する
何かが起きないと、それを分析しよう、とはならない。そして、せっかく時間をかけて分析するのだから、次に繋がる結論を得たい。
とすると、何を分析するかは、きちんと選んだ方がいい。本来なら、目的ありきで分析対象が決まるはずだが、ここでは、より良い訓練のためには、という観点で大きく三つ記載する。
一つは、誰かが何か良い結果をもたらしている場合。なぜ良い結果が生じているかを明らかにできれば、自分や自組織に生かせる。例えば増収増益、新技術の開発などだ。
次に、その逆で、誰かが何か悪い結果をもたらしている場合。反面教師としての教訓が得られる。減収減益や、不正なプロセスが見つかった場合など。
最後に、良いとも悪いとも言えない現象もあるはずだ。今日だと、憲法制定から70周年の記事。単なる事実なのだが、改正すべき、すべきでないなど、自分の意見は言えた方がいい。
前者二つのように、良し悪しの方向性がある場合には、なぜ?の分析をした方がいい。次のアクションに繋がる示唆を得られるから。最後の一つは、まずは、何?の分析をするべきだ。何かが分かれば、意見も言いやすくなる。
2.分解する
考えないといけないのは、何をどう分解するか。what型を考える場合には、対象が見えるので、やりやすい。難しいのは、why型の分解だ。なぜなら、分解する切り口が無限大だから。
例えば、昨日書いたニトリの営業利益率については、どう考えるべきか。営業利益は、売上とコストから成っており、売上は単価と購入回数、コストは人件費や販促費などに分けられる。
営業利益率が高いということは、売上的な要素で言うと、単価の決め方がいいのか、購入回数を増やす仕組みがあるのか。コスト的に言うと、優秀な人が取れているのか、CMの打ち方がいいのか。
他にも、ビジネスプロセスを分解してみるやり方もある。企画、調達、製造、販促、販売、といった個別機能なのか、物流、IT、人事、会計、といった、全社的な管理機能なのか。
更には、カスタマー層を分解することもできるし、商品の種類、商品の価格帯による分解も可能だ。その中から、「これ」という切り口を決めるにはどうするか。
今後、この部分を磨くための手法を研究していくつもりだが、現時点では、まずは、「仮説と検証を繰り返す中で精度が上がるのではないか?」という仮説を立てている。
例えばニトリの件であれば、仕入れ値の安さと、商品企画力の高さが要因ではないか?と仮説を立てたうえで、検証しにいくことが重要。
まとめると、より多くの切り口を思い浮かべることと、その中から最もらしい切り口を選ぶこと、が大切だと言える。(検証は次の項で)
3.成立させている要素を明らかにする
切り口を選んで検証、の検証するところについて、どうやってその正しさを確かめればよいのか。ここは、why型のみ必要な工程になる。what型であれば、分解するだけで、対象は明らかになるはずだ。そのため、更に検証というプロセスは不要だ。
ここも、色んなやり方があるはずで、これから順次明らかにしていきたいが、ポイントは「比較する」ことにあると思われる。
比較する対象は、他社がどうか(同業界、他業界それぞれ)、他国はどうしているか、過去どうだったか、の大きく三パターン。
他の要素が平均レベルなのに、一つの要素については、他と比べて突出している、という事実を突き止められれば、それが要因となっている可能性は高いと言えそうだ。
分析の限界
物事の理由を明らかにする活動から、未来のことは分からない。つまり、分析とは、過去や現在のことに対して、何かしらの示唆や、原理原則を得るための活動である。
そこから、未来を予測するためにはどう思考すればよいか。分析の結果、明らかになった原理原則をうまく適用することが必要だ。これについては、また別途考えたい。
正しい切り口の置き方、正しい検証の仕方についても、実際に何かしらを分析するなかで、引き続き精査していく。