患者の特徴
情緒不安定性人格障害の患者さんの大きな特徴は、人格が不安定であることです。そして不安定な窮地にいつも立たされているため、理由もないのにイライラしてしまったり、憂鬱な気分になったりしてしまうことが多く、さらに症状が悪化してしまうと、統合失調症に酷似した症状が現れることもあります。
また、この病の患者さんの中には、前述のように人格に安定を欠いているために、対人関係をうまくコントロール出来ないという状態に悩まされることもあります。つまり、同じ相手なのに、ある時までは普通に親しみを持って接していたのに、突然にそれが豹変してしまって、いきなり攻撃的な態度を取ってしまったり、またさらに豹変して、今度は温かい態度で接するようになったりと、とにもかくにも不安定さがつきまとってしまうのです。
簡単に言えば情緒不安定性人格障害の患者さんは感情が不安定なため、結果を考えず衝動に基づいて行動する傾向が著しいと言えます。
これに伴いまた、あらかじめ計画を立てる能力に究めて乏しいという症例の患者さんもいます。
また、強い怒りが突発し、しばしば暴力行為・自虐的行為に至るケースも少なくありません。そしてこうした衝動行為は、他人に非難されたり、邪魔されたりすると余計にその酷さを増していくようです。
衝動性、情緒不安定性が前景にある情緒不安定性人格障害と、自己像自我同一性が不明瞭で空虚感がある境界型人格障害がありますが、両者とも衝動性と自己統制の欠如という特性が共通しています。
これが冒頭に述べた「境界性人格障害」という病とダブる部分というものです。
特に この疾患にかかったの方の多くが、愛する人や大事な人に見捨てられるという不安を絶えず抱えています。 人間は誰でも多かれ、少なかれ、愛する人や大事な人に見捨てられるという不安を抱いていると思われますがこの症状の方の場合は、見捨てられ不安の感情が、非常に強く、周囲の人には、理解できないほどのレベルに達しているのです。