「おれのこと好きでいても辛いだけだと思うよ。」
そう言われたのが、もう何年前だ?
そもそもそんな台詞を言われたことさえ忘れるところだった。
わたしの頭は、辛い過去を消し去ろうとする。
わたしとは付き合えないと言われ、
それでも構わないとわたしも言い、
だけど中途半端に相手して、彼女が出来たら、はいさよなら、なんてのは出来ない。
そんな事も言っていたみたいだ。
そしてわたしは好きだと、思った筈の、別の人と付き合った。
その人は度々わたしを精神的に追い詰めてきた。
のちにストーカーとして刑事事件になる男だ。
ある日、そいつは「あの人」とは縁を切れ、と怒鳴り、「あの人」にも電話をかけた。
いくら強く電話番号を教えろ、と言われたからとは言え、
大事な個人情報を勝手にあんな男に言ってしまうとは…
「あの人」が怒ってなかった筈が無い。
今でもかなり後悔している。
そんなこんなで縁を切ったようだったけれど、まだSNSで繋がっていた。
わたしはやっぱり忘れられず、いつ彼氏に別れを告げようかと悩んでいた。
覚えているのは、深夜。
悪いのはわたし。わかってるけど。
わかってるんだけど。
最後の最後までわたしを追い詰めてきた。
中途半端に付き合うもんじゃないと、今では思う。
いや、付き合う時は中途半端じゃなく好きになった気がするんだけど、結局失敗して。
それならなるべく早く、相手の為にも自分の為にも別れを告げるのが最善の道だろう。
だいぶ参ってたんだろう、入院する事になった。
「あの人」とは完全に縁を切ることになった。
病院の陰で「あの人」と最後の電話を泣きじゃくりながらしていたのはよく覚えている。
あの人を失った、わたしの入院生活は地獄だった。
病棟でいきなり泣き出したり、変な行動をとったり、食事もろくにとれなかった。
その上、あの付き合っていた男がストーカーになるんだから、更に参ってしまって。
親友が見兼ねたのか、こっそりと「あの人」とメッセをとってくれていた。
後程教えてくれた内容だったけど…
わたしのことは嫌いになったわけでも、鬱陶しいわけでもない、
素直にまっすぐに生きて欲しい
それを見てわたしはまた泣いてしまった。
縁を切ったのも、「あの人」なりの優しさ。
わたしは「あの人」が好きだからこそ、決めた事をただただ守るしかなかった。
かなり月日が過ぎ、ほんのちょっとのきっかけから、また繋がりが戻りだした。
ここまで長くなったけど、何を言いたかったかというと、これ。
自分で「あの人」に宣言してた。
もう吹っ切れたのでご心配なく、ご迷惑おかけしました。
前みたいにやっぱり忘れられないってことはないから安心して。
というような内容。
暇つぶしに、「あの人」と熱中してたSNSに久しぶりにログインしてこんなメッセを発見した。
あー…自分で宣言してて破るわけにはいかないよなぁ…
この時はお互い大好きだった彼氏が居て、確かに吹っ切れていたのだけど。
今、周りの人に相談したら、「あの人」を好きでいればいいよと言われる事もあるけれど、そうもいきそうにない。
複雑な過去、「あの人」の気持ち、「あの人」を思えばこそ、わたしは好きで居続けるのを諦めなくては。
何より、もう「あの人」を失いたくないから。
友達だった頃に戻りたいと何度願ったことか。
今、その願いが叶って、また友達としていてくれてる。
もう失うわけにはいかないんだ。
だけどどうすれば好きな気持ちって無くなるんでしょうね?