先日、妹を連れて、3年後の未来が見えるという先生のところへ伺った。

もともとは、私一人で申し込んでいたところ、悩みを抱えているという妹が、わたしも行きたい!と。


急に一人増えたというのに、快く受け入れていただいて、一刻も早く観てもらいたい妹から鑑定を。



とっても良い星を持っている、お父さん・お母さんはあなたを男の子として産んだわね。
周りの人の金銭的な意味も含めた面倒を見てくれるように。

お姉さんもこの人に見てもらえるから安心よ〜!


え? そう? そんな感じは少しも無いんですけど〜、とは言えず、そうですか…と二人で神妙にお話を聞く。


人の上に立つ金の星と、ラッキーな緑の星、華やかな赤の星などなど、良い星をたくさん持っているという妹。
いいじゃない、羨ましい〜!

しかもヨーロッパ系の、尊敬できる性格のイケメンとこの後出会って結婚するって言うし、そうだったら本当に嬉しい。でも…ほんと?


という感じで妹の鑑定は終わり。
すごいお話が次々と出て来たのに、妹はあまり喜んでいない様子…




私は主人や子供たちのことをお聞きしたかったので、妹の前ではちょっと…ということで、彼女には近くをぶらぶらして待っていてもらうことにした。


実は前に一度観ていただいたことがあったのだけど、その時は主に主人の仕事のことを伺ったので、私のことはさらっとだった。
だから今日はしっかり観ていただこうと。



ところが、先生の言葉のキレが悪い。
なんだか、私の未来画像がもやもやっとしていて、はっきりしないらしい。

やっぱりね〜…自分でこれ!という強いものを持っていなくて、もやっと諦めているような私には、はっきりとした未来はないんだわ…



それでも、金の星は持っているらしい。
でも、それが白の星の下にある。

ということは、ボランティアの星なんですって。


看護士とかが一番合ったお仕事なんだけどね〜
もう今からじゃね…と言われて、いや、そんな仕事は私には絶対ムリ。
人間が出来てないから、絶対イライラしちゃう。


看護士とかが一番良さそうなんだけど、なんだか小さなお店かサロンみたいなものも見えるわね。
それがやりたいのね…



そうこうするうちに、先生の口から衝撃的なお言葉が。


あなたはね〜、かわいい子供を二人産むために産まれて来たんだから、もう仕事は終わってるの。
他にな〜んにも持ってないんだから。



は?


はぁ?


良い意味に取れば、もう生まれてきた義務は完了しているから、あとは好きなことをして生きる権利がある、と言える?
でも…   他にな〜んにも星を持っていないとは?


呆然として、鑑定終了。



お礼を言い、高額な鑑定料をお支払いし、待たされ過ぎてイライラしている妹と合流。

妹にボソッと伝えると、そんなにひどい言葉かなぁ、とちっとも響かない様子。
子供を産んで育てるって、立派な仕事の一つなんだから、それが終わって他に何もしなくていいって、それはそれで良くない?
私はこれからもずっと自分の仕事をしていかなきゃならないんだよ?


それはそうかもしれない。
一人でずっと世の中と戦ってきて、なおもやっていかなきゃならないと言われた妹も、結構大変かも。
でもいいじゃない、イケメンと結婚でしょ?と言うと、そんなのあるわけないじゃん、ガハハハと笑った。







家に帰って下の娘に、こんなことを言われちゃった…とグチると、やあね〜、もっと言い方ってものがあるよね?と、私と一緒になってプンプンしてくれた。
あ、でもおかあさん、その金と白の星って、サーバント・リーダーだね!




サーバント・リーダーとは、彼女の通っているプロテスタント系の学校のスクール・モットー。


人の上に立って、力づくでみんなを引っ張って行くのではなく、みんなを下から支え続けて行けるようなリーダーになろう、という考え方。
縁の下の力持ちをやりながら、みんなを引っ張っていける力を持った人間。


綺麗なこと言っちゃって…と、学校のあり方との違いに、あまり良い印象を持っていなかったのだけど、なるほど、そういうことか、それは大事なことよね、と目が覚めた。


仕事としてボランティアっぽい事をしなくても、生き方として、そういう道を歩くという事なら確かにやってきたわけだ。



そうか〜、そろそろ子供も手を離れるし、何か仕事でもしないと…と焦ってバタバタしてきたけれど、私には私の生き方があり、それを知らずにやってきていたわけなんだ。

そう考えると、気持ちが明るく晴れていく気がした。



昔から占ってもらうたびに、え?仕事してないんですか?しなくちゃダメですよ!と言われ続け、自分に何が出来るのか、と悩み続けてきた。


でも、先生方から見てどうなのかはわからないけれど、自分なりに自分の使命を果たして来たんだと思ったら、とても心が軽くなった。

これからは、下を向くことなく、主人と子供達を支えて行けば良いんだ、と晴れやかに思った。