前回の講座で「時間を守るのもドゥーラの仕事では大事なこと」と言われたのにも関わらず、最寄り駅から会場まで走ってギリギリ到着という失態。遅刻はしなかったけどビリで到着。。久しぶりに弁当を作ったので時間配分を間違えた。もっと余裕を持った行動計画を立てよう。

 

さて三日目の講義のまとめ&感想。

 

産前産後の家庭のリアル

 

私は妊娠・出産経験がないので産後ママの身体や家庭の状況というのは正直全く想像がつかない。そのため今回の講義は非常に勉強・参考になる内容だった。

 

まず衝撃的だったのは「産後の三大クライシス」。

1.夫婦の危機:子供がいる家庭の離婚のうち、34.2%が産後2年以内。

2.乳児の危機:虐待死犠牲者の43%が0歳児で加害者の6割が実母。

3.母親の危機:産後うつ11人に1人。

 

出産といえばお祝いというイメージしかなかったで上記事実には驚愕した。出産というと側から見れば順風満帆な人生と思うが、実際にはそうではない悲しい現実がある。これら3つの危機は独立しているものではなく連動しており、母親の産後うつや精神的に平時とは異なる状態から引き起こされていると思う。だからこそ、ドゥーラには「まずはママの気持ちに寄り添うこと」が必要なのだ。

 

出産というのは病気ではないけど、身体(子宮)の中には生傷があるようなもの。身体の内側なので見えないため、一見すると何も問題がないように見えるし、病気ではないので薬や治療もされない。しかし実は身体の中に傷がある。だからこそ産後ママはまずは「身体を休ませることが仕事」になる。

 

リアルな状況を知った上で、自分はどんなドゥーラになりたいかを考えるワークショップを行った。

 

画像引用元:日刊シマン(吉田 紫磨子先生のブログ

 

現時点で私が目指すドゥーラとは「産後ママの空気のような存在になること」だと思った。産後ママは精神的に不安定な状態になりやすいので、とにかく自分という存在がお宅に訪問した時にストレスにならないことが重要だと思う。料理や家事ができるというスキルを発揮する以前に、まずはママとの人間関係・信頼関係ができなくては上手く機能しないだろう。無理に会話をする必要はないし、とにかく気を使わせることなく、お宅に迎え入れてもらえる存在になりたい。それができてこそ、具体的に求めているサポートを正確にヒアリングできることができるので、あとはそのリクエストに真摯に対応すれば期待に応えることができると思った。

 

産前産後の献立と食材

 

管理栄養学に基づき、妊娠・授乳期に必要な栄養や具体的な食材、献立の例を学ぶ。日頃からママに限らず、食で身体を整えることに興味があるので楽しみにしていた講座だ。全体を通した感想としては「ママに限らず一般の人にも有効な食の知識」だと思った。もちろん、鉄分・葉酸などママだからこそ、意識して摂取すべき栄養や控える食材、適正カロリーなどはあるが、ここで学んだことは直ぐにでも日々の食生活に適用できるものだった。

 

それから最も印象的だったのは「常に最新のデータを把握する」こと。研究というのは日進月歩のため、数年前に公表されたデータが変わることがある。例えばヒジキが鉄分が豊富と言われていたが、実際には製造過程で使われる鉄の器具によるものでヒジキそのものに鉄分が多い訳ではない事実は、わりと衝撃的ニュースだったと思う。ドゥーラとして資格を取った後も勉強を続けて、最新の情報をキャッチアップしなくてはいけない。

 

産前産後の過ごし方と母乳育児

 

冒頭、宗先生が仰った言葉。「ドゥーラは母乳指導をしてはいけない。ドゥーラはママの不安や心配を受け止めるだけ。答えはママ自身が見つけなくてはいけない」。こうやってドゥーラとして勉強をするけれど、それをママに教えるスタンスになってはいけないのだ。改めてドゥーラの心得をリマインドされた。

 

母乳の基本的な知識とメリット、母乳育児を阻む要因、ミルクを使う場面などを学ぶ。その後、松が丘助産院がおすすめする母乳のための食事のポイントを学ぶ。

 

もともとやまと薬膳で女性の身体の調子を整える食事は学んでいたけれど、授乳期の女性に特化して更に詳しく適切な食材や調味について知ることができた。

 

宗先生は「(化学調味料や砂糖などに頼らない)本物の味をママに作ってあげて下さい。」と何度も仰っていた。心から共感。丁寧に育てられた食材と本物の調味料で、心を込めて作れば、きっと喜んでもらえると思う。これは私の信念でもあるので、是非とも修行して、限られた時間内に心と身体に沁みるご飯を作れるようになりたい。とはいえ、自分の食事をママに押し付けてはいけない。知識で作られた正しい食事を提供するのはドゥーラとしては間違い。時にはママは「甘いものが食べたい、ケーキが食べたい」と言ったとしたら「砂糖は良くないから食べてはいけません」と否定するのではなく、とりあえずケーキを買ってきて隣におむすびもさりげなく用意してあげるような気の利かせ方が必要だ。

 

産後ドゥーラというお仕事は、ドゥーラが人間として成長させられそうだ。自分自身が次のステージに上がることができそうでワクワクする。