以前から土井善晴さんのお名前は存じ上げておりましたが、彼の料理に対する考え方はよく知りませんでした。

 

しかしこちらの記事を読みまして、すっかりファンになりました。

http://kokocara.pal-system.co.jp/2016/12/19/ichiju-issai-yoshiharu-doi/

 

家庭料理の魅力を、優しいお人柄の溢れる言葉で表現されております。

全文大好きなのですが心を鬼にして抜粋するなら特に以下が響きました。

 

(本文より)  ********************************

 

「食」とは人が生きるための基本となる行為なのに、何かに強制されるように義務感で料理しているとしたら辛いですよね。生きることそのものが辛いことになりかねない。だから、少なくとも自分と家族を守るということなら、何もそんなにむずかしく考えなくてもいい、心の置き場、基本となる形さえもっていれば、もう食事作りに悩むことはないんだよと伝えたかったのです。

 

一汁一菜は決して手抜きではありません。手抜きだと思うと後ろめたさを感じてしまいますが、そもそも和食の身上は素材を生かすこと。素材の持ち味を引き出すにはシンプルな料理がいちばんです。家庭料理は手をかけないことがおいしさにつながるのです。

 

一汁一菜のすごいところは、毎日食べても食べ飽きないということです。

ごはんは米をといで水加減して炊いただけ、みそも漬物も微生物が作り出したもので、そこには小さな大自然ができています。自然の山の景色とか一輪の花の美しさとか、見飽きることがありませんよね。それと同じです。

 

3年前に和食が世界無形文化遺産に登録されましたが、これは“絶滅危惧種”やいうことです。このままやったら、なくなってしまうことは間違いないでしょう。でも、一汁一菜ならみんなが実践しやすいから残りやすいのではないか。和食を伝えていく方法としても、ええことやないかと思っているんです。

 

上手下手を気にする必要は全然ないんです。そんなことよりも、作って食べさせること。うちのお母さん、料理下手でも毎日作ってくれたいうことのほうがはるかに大事なんです。

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料理は好きだし、一日三食とも手作りしたいのですが、やはり仕事終わりの夕食の手を抜くことは多いです。

 

なぜなら手間をかけた工数に見合わない料理を作りたくないからです。

 

食材には気を付けているのでそのへんのスーパーよりも3割くらい高い食材を買っています。手塩にかけて育てられた食材です。

疲れている中、帰ってきてボーッとする間もなく料理に取り掛かり、苦労した結果が不味いとなると、本当に悲しくなります。

 

だからサボるのです。そして「あー、また料理できなかった。」という罪悪感を持ちます。

 

そんな感じでしたので土井さんの「家庭料理は手をかけないことがおいしさにつながる」「料理下手でも毎日作ってくれたいうことのほうがはるかに大事」という言葉が嬉しいのです。

家庭料理の良さって本当にそういうことだなと気づかされました。感謝。

 

 

4月から土井善晴さんの「お稽古ごと」に通います。

スポンジのように知識と技を吸収していきたいと思います。

 

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今夜は余裕があったので一汁二菜。

味噌汁:長ネギ、玉ねぎ、人参、白みそ、普通!?みそ

ご飯:玄米・ハト麦・梅・シソ・白ゴマ

副菜:セリと油揚げの炒め物、ひよこ豆のフリットと安納芋の素揚げ