今日も齋藤武夫先生の
日本が好きになる歴史授業から
お話をします♪
阿部正弘は、なんとか
日米和親条約だけで
ねばったものの…
やはり、それだけでは
おさまらなかった
アメリカの一番の目的は、
通商(貿易)。
アメリカの領事館が
下田にできて、江戸城に、
早く交渉しろ！
と強い要求をしてくる
老中という役職は、
堀田正睦(ほったまさよし)
に変わり、彼が
対応していくことに。
そこで堀田正睦は、
孝明天皇に、
外交問題のご相談をする。
孝明天皇
通商条約を結びますが、
天皇のお許しを得た
というかたちに
したいので、ぜひとも
お願いします。
ということで、
京都に話を持っていく
けれども…
孝明天皇は
白人列強が大嫌い。
外国との付き合いを
望まず、通商条約を
許さなかった。
困った漁民を助ける
ぐらいならいいけれど、
これまで通りにやる。
というのが天皇のご意見。
幕府が外交に関して
天皇の考えを聞くのは、
江戸幕府始まって以来、
初めてのこと。
幕府側は、天皇を
ないがしろにしていた
という意見もありますが、
そうではないことが
わかります。
日本国民みんなが
天皇を大切に思っていたから、
国の一大事を、天皇に相談しに
行ったと思われます。
尊皇そんのうという、
天皇を大切にする考えは、
全国の武士たちに
広まっていた。
ここで井伊直弼いいなおすけ
という人が大老となり、
この問題の決着をつけた。
井伊直弼も苦悩した。
天皇陛下が
そうお考えであっても
決断しなければならない。
この頃、
第二次アヘン戦争が
起こっていて、
そこではフランスも
加わって、清は
ボコボコにされていた
アヘン戦争については、
前のブログで紹介しています。
あそこまで
えげつないイギリスや
フランスが来る前に、
アメリカと結んでおいた
方がいいかもしれない。
と、井伊直弼は
考えていたようである。
そこで1858年
日米修好通商条約を締結。
日本と列強間で問題が
起きたら、米大統領が
仲裁する。
という部分は、
日露戦争の時に
後から効いてくる。
横浜、神戸、長崎、新潟、
函館を開港して、
自由に貿易してよいが、
アヘンの輸入は禁止
というのを
条約につけ加えた。
そして同じ条約を
英・仏・露・蘭と
結ばざるを得なくなり
こうして日本は、
白人が中心の世界に
飲み込まれていった
この条約には大きな
問題点が二つあった。
一つ目は、
天皇のお許しがなかった！
それにより、
天皇を尊び、
外国勢力を打ち払え！
(開国をする幕府は倒す)
という、
尊皇攘夷
そんのうじょうい
という運動が起こる。
この運動は
激しくなってきたので、
外交を任されている
幕府への反抗は
許さない！
ということで、
井伊直弼はそれを
弾圧した。(安政の大獄)
これにより、
吉田松陰など８名が刑死。
吉田松陰よしだしょういん
については、また別に話します。
日本の中で
意見が分かれて
対立が起こるという問題
が発生したことと、
もう一つの問題は、
この条約は、
日本にとって
不平等な条約だった
ということ。
それは、
アヘン戦争の時の
南京条約と同じ。
①日本には
関税自主権がない。
②外国に領事裁判権
(治外法権ちがいほうけん)
がある。
わからない人は、
先ほどのリンクの
あの中国がボコボコに
されたアヘン戦争について
読んでみて下さい。
①について解説すると、
大量生産ができる
ようになった外国では、
物が安く作れる。
この安い商品を
大量に日本に
持ってこられたら？？
イギリスで木綿が700円で
たくさん作れるので、
それを日本に持って売ったら？？
同じ物を作る日本の産業は
売れなくなってつぶれる。
日本では手作りの木綿が
1000円で売られていたけど、
イギリスの700円の木綿の方が
安いので、みんなそっちを買う。
そうしたら、日本の手作り木綿は
売れなくなって、つぶれてしまう。
イギリスから買ってばかりでは
どんどん貧乏になって、
国力が無くなる。
そうして弱ったところで
前に話をしたムガール帝国(インド)
のように植民地にされてしまう
それを防ぐために、
関税というものをかけて
国内の産業を守るはずが、
イギリスの木綿に関税400円をかけて
1100円で売って、国内産業を守る。
それが自由に決められない
ことになった
なんとしても国内で
700円で売れと言われたら、
変えられない
こうして国力が無くなり、
弱ったところを植民地に
するというのが
白人たちの作戦
そして②は、
日本にいる外国人が
犯罪を犯しても
日本の法律は適用されず。
犯人の国の領事が
裁判を行うので、
たくさん人が殺されても
無罪になるということが
明治に起こってくる
ということで、
日本は本当に本当に
大ピンチだったのです
でも私たちのご先祖様は、
そのピンチから、
なんとか日本を守ろうと
必死に頑張ってくれた
おかげで、
アジアの他の国と
同じように植民地には
なりませんでした！！
このお話の続きは
また次回に…