1616年 

徳川家康死去(75歳)




ここで江戸幕府250年の礎(いしずえ)

を築いた家康の遺訓を紹介しますニコニコ



伝「徳川家康遺訓」


一、人の一生は重荷を負いて

遠き道を行くがごとし。

急ぐべからず。


人の一生は、重い荷物を背負って

遠い道のりをゆくようなもの。

急いではいけない。




一、不自由を常(つね)と思えば

不足なし。心にのぞみおこらば、

困窮(こんきゅう)したる時を

思ひ出すべし。


不自由が当たり前と思えば、

不満を覚えることもない。




一、堪忍(かんにん)は

無事長久(ぶじちょうきゅう)のもと。


我慢(がまん)・忍耐(にんたい)は、

長く平穏無事(へいおんぶじ)でいられる

コツである。




一、怒りは敵と思へ。


心にわきあがる怒りは敵と思え。




一、勝つことを知りて負くることを

知らざれば害その身に至る。


勝つことばかりを知って、

負けることを知らなければ、

いつかその身に害が起こる。




一、己を責めて人を責めるな。


つねに自分に対して反省をし、

相手を責めてはいけない。




一、及ばざるは過ぎたるよりまされり。


「足りないこと」は、

「ありあまること」よりも

すぐれていると思え。

自分は足りていない

と思うからこそ、成長できる!




一、人はただ身の程を知れ草の葉の

露も重きは落つるものかな。


人は自分の能力、程度を理解せよ。

草の葉のつゆも、重すぎると

落ちるように。



慶長八年正月十五日   家康