2018年3月に死去した理論物理学者スティーヴン・ホーキング博士の新刊『ビッグ・クエスチョン<人類の難問>に答えよう』を手にとって、驚いた。あの世にいっても、非常に挑発的な内容を残す結果となってしまっているのである。
引用しよう。
人はそれぞれ信じたいものを信じる自由があり、「神は存在しない」というのが一番簡単な説明だというのが私の考えだ。宇宙を作った者はいないし、私達の運命に指示する者もいない。そこから、私は深い気づきに導かれた。おそらく天国は存在せず、死後の生もないだろう。死後の生を信じるのは希望的観測にすぎないと思う。死後の生があるという信頼できる証拠はないし、そんなものがあれば、科学について知る限りのことと矛盾する。人間は死ねば塵に帰るのだろう。だが、私達が生きつづけることには意味があり、生きて影響を及ぼすことにも、子供たちに伝える遺伝子にも意味はある。
私達の一度きりの人生は、宇宙の大いなるデザインを味わうためにある。そしてそのことに、私はとても感謝している。
クリスチャンをはじめ神を信じる方々はどう感じるだろうか?
愛する人と突然の別れが来ても死後の世界にいるその人を慕わしく思い、毎日話しかけている人にとって、「死ねば塵に帰る」という言葉は耐えられないものではないか?
次のページでは、こう書いている。
お好みならば、科学法則を「神」と呼んでもいいですが、その神は、会って質問できるような人格神ではありません。
この本の帯には、ニューヨーク・タイムズ紙、サンデー・タイムズ紙 No.1ベストセラー。ガーディアン紙、フォーブス誌、ワイアード誌 「2018年のベストブック」選出 と書かれている。つまり、権威ある世界の新聞、雑誌が大絶賛。世界で100万部以上売れたという。
そしてホーキング博士の言葉を引用、ビッグ・クエスチョンへの探求について、こう述べている。
その興奮と情熱をみなさんに伝えたいのだ。大切なのはあきらめないことだ。想像力を解き放とう。より良い未来をつくっていこう。
いかにもポジティブなメッセージを送っているかのように装っている。しかし、無原則に想像力を解き放つのは、ビッグ・クエスチョンへの答え、つまり、真理から遠ざかることになる。
ホーキング博士はこの本で、人格的な神も死後の世界も否定した。単なる凡人が遺した内容なら、一つの意見として聞くことができるが、この人は科学界のみならず、世界の人々への影響力がある。ホーキング博士の名声を利用して、人間を“プラトンの洞窟”の中に押しとどめようとする価値観を普及させる動きが強まっているものとして懸念される。
ホーキング博士と同博士を支持する人々の視線は偏狭である。
なぜなら、聖書には神との対話が記録されているし、歴史的に多くの宗教者が神からのメッセージを受け取り、神の愛に感動し人生を大転換した人も多い。
死後の世界についても、昔から多くの人が霊を目撃した体験を持っているし、科学者でさえも臨死体験を通して、死後の世界は存在すると明言している時代である。
これに対して、ホーキング博士は著名な理論科学者としての権威ある立場から、人類が経験してきたことを無視。数式を駆使できるからといって思い上がっているのではないか。
最新科学がブラックホールの撮影に成功したことでアインシュタインの理論がまた確かめられた。アインシュタインの解明した数式は美しいほどにシンプル。
こんな数式で法則が書けること自体が設計者がいることを証明している。前にも引用したが、アインシュタインはこう述べている。
この世で最も理解できないことは、それが理解できることであるということだ。
ホーキング博士は宇宙を創ったのは神ではなく物理法則であり、その結果として、自然、生物、人間がすべて説明できると言うが、今の物理法則で最も説明できないのは愛である。
ホーキング博士の考えを支持する宇宙物理学者、進化論学者に問いたい。
皇帝ペンギンやサケにも表れた犠牲の愛を物理法則が説明できますか?
イエス様が十字架と復活において示された敵をも愛する愛、そしてその伝統に倣った義人たちの愛を物理法則が説明できますか?
ホーキング博士とそれに連なる人々は、科学の名のもとに、神と人類の伝統を破壊している。タリバンやISが遺跡を破壊したが、ホーキング博士らは神と関わってきた人類文明を破壊する知的テロリストと言っても言い過ぎではないだろう。
ちなみに、この本の日本語訳を出したのは、NHK出版。唯物論、無神論、進化論で国民を一方的に洗脳し続けるNHKは憲法違反を続けている。NHKには税金を投入することをやめ、公共放送としての資格を奪うべきである。
