人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
1 人体の構造 A 人体の構成 b 細胞内の構造と機能
第26回(2012年)問題21 ヒトの細胞に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)リソソームでは、ATPの合成が行われる。
(3)ゴルジ体では、遺伝情報の転写が行われる。
(4)滑面小胞体では、脂質の代謝が行われる。
第27回(2013年)問題21 ヒトの細胞小器官に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) リソソームでは、グリコーゲンの合成が行われる。
(2) 滑面小胞体では、遺伝情報の転写が行われる。
(3) 粗面小胞体では、たんぱく質の合成が行われる。
(4) ゴルジ体では、ATPの合成が行われる。
(5) ミトコンドリアでは、糖新生が行われる。
第28回(2014年)問題21 ヒトの細胞の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(2) 赤血球には、ミトコンドリアが存在する。
(3) リソソームでは、たんぱく質の合成が行われる。
(4) 滑面小胞体では、グリコーゲンの合成が行われる。
第30回(2016年)問題18 ヒトの細胞と組織に関する記述である。正しいのはどれか。
(3) ミトコンドリアでは、解糖が行われる。
第31回(2017年)問題38 骨格筋の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 筋小胞体は、滑面小胞体である。
第32回(2018年)問題18 細胞内での代謝とそれが行われる部位の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) クエン酸回路—————細胞質ゾル
(2) β酸化————————リボソーム
(3) たんぱく質合成————プロテアソーム
(4) 電子伝達系——————ミトコンドリア
(5) 解糖—————————ゴルジ体
第35回(2021年)問題36 運動器に関する記述である。最も適当なのはどれか。
(4) 筋が収縮する際は、筋小胞からカリウムイオンが放出される。
第38回(2024年)問題17 ヒトの細胞に関する記述である。最も適切なのはどれか。
(1) ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAを持つ。
(2) ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。
(3) リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
第39回(2025年)問題17 人体を構成する細胞に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1) 血小板には、核が存在する。
管理栄養士は、細胞質と細胞小器官について説明できます。
体内に吸収された栄養素は細胞内で仕事をするからです。
[重要]細胞小器官について説明できるようにしましょう。
①細胞の中で、特定の機能を発揮するために特別に分化した構造を細胞小器官といいます。
②細胞分裂の際にDNAを合成する働きをしている核は、細胞小器官に含めません。
[重要]細胞質について説明できるようにしましょう。
①細胞質は、細胞から核を除いたものです。
②細胞質基質=細胞質ゾルは、細胞質から細胞小器官を除いた無構造の部分です。
③細胞質基質=細胞質ゾルでは、解糖が行われています。
④肝臓や筋肉の細胞質基質では、グリコーゲンの合成もしています。
[重要]赤血球について説明できるようにしましょう。
①赤血球は無核の細胞ですから、増殖することはありません。
②赤血球にはミトコンドリアなどの細胞小器官もありません。
③赤血球の寿命は約120日です。
[重要]血小板について説明できるようにしましょう。
①血小板は無核の細胞ですから増殖しません。
②しかし赤血球と違い、ミトコンドリアなどの細胞小器官はあります。
③血小板の寿命は約1~2週間です。
[重要]ミトコンドリアの機能について説明できるようにしましょう。
①ミトコンドリアの機能は、ATPの合成です。
②内呼吸=酸素を使って糖を分解したときに発生するエネルギーを、ATPという分子の高エネルギーリン酸結合の中に蓄える働きをします。
[重要]ミトコンドリアDNAについて説明できるようにしましょう。
①ミトコンドリアは核の中の遺伝子のDNAとは違った、独立のDNA(ミトコンドリアDNA)を持っています。
②ミトコンドリアDNAは細胞分裂の時に染色体の分裂とは別に細胞内で自己増殖します。
③この遺伝子は、卵子=つまり母方からしか次世代に伝わりません。
[重要]ATPの合成について説明できるようにしましょう。
ATPの合成は、3段階です。
①第一の課程である解糖は、細胞質基質=細胞質ゾルで行われます。
②第二の課程であるクエン酸回路=TCA回路=クレブス回路は、ミトコンドリア内で行われます。
③第三の課程である、電子伝達系=酸化的リン酸化も、ミトコンドリア内で行われます。④内呼吸全ての課程では、グルコース1分子から解糖で2分子、ミトコンドリア内で36分子、合計約38分子ATPが合成されます。(古典的解釈なので数字は不要です。)
[重要]細胞内呼吸=内呼吸について説明できるようにしましょう。
C6H12O6+6O2 → 6CO2+6H2O+686kcal/mol
①これは、細胞内でのグルコースの代謝の化学式です。
②酸素を使ってグルコースを代謝し、二酸化炭素が発生するので、細胞呼吸=細胞内呼吸=内呼吸とも言います。
③産生されたエネルギーはATPに保存され、体内全てのエネルギー源となります。
④残りは熱に変化して、体温の維持に役立ちます。
[重要]リソソームについて説明できるようにしましょう。
細胞外から取り込まれた異物などを、加水分解酵素で消化・分解します。
[重要]リボソームについて説明できるようにしましょう。
①リボソームは、リボソームRNA(rRNA)とたんぱく質からできています。
②リボソームの仕事は、たんぱく質の合成です。
③核内でDNAから伝令RNA(mRNA)に、遺伝情報の転写が行われます。
④伝令RNA(mRNA)は核の外に出て、リボソームにつきます。
⑤そこに転移RNA(tRNA)がアミノ酸を運んできて、アミノ酸を指定された通りにつなぎ、たんぱく質が出来ます。
⑥これを遺伝情報の翻訳といいます。
[重要]粗面小胞体について説明できるようにしましょう。
①小胞体は袋状になっていて、表面にリボソームが結合している粗面小胞体と、結合していない滑面小胞体があります。
②粗面小胞体の表面のリボソームがたんぱく質を合成し、そこで合成されたたんぱく質は粗面小胞体からゴルジ装置へ送られます。
③粗面小胞体はたんぱく質を合成しています。
[重要]滑面小胞体について説明できるようにしましょう。
滑面小胞体の機能は様々です。
①筋細胞では、カルシウムイオンを貯蔵しており、筋収縮の際に放出されます。
②ステロイドホルモンの内分泌細胞では、脂質代謝(ステロイド代謝)を行っています。
[重要]ゴルジ装置=ゴルジ体について説明できるようにしましょう。
ゴルジ装置=ゴルジ体は、粗面小胞体で作られたたんぱく質に糖や脂質を結合させる働きがあります。
[重要]プロテアソームについて説明できるようにしましょう。
プロテアソームは、細胞小器官ではなく、たんぱく質の分解を行う酵素複合体です。
それでは国家試験の過去問題を実際に解いてみましょう。
第26回(2012年)問題21 ヒトの細胞に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)リソソームでは、ATPの合成が行われる。
→異物を消化・分解します。ATPの合成はミトコンドリアです。×
(3)ゴルジ体では、遺伝情報の転写が行われる。
→たんぱく質に糖や脂質を結合させます。遺伝情報の転写は核です。×
(4)滑面小胞体では、脂質の代謝が行われる。
→ステロイドホルモンの内分泌細胞では、滑面小胞体は脂質代謝を行っています。正解○
第27回(2013年)問題21 ヒトの細胞小器官に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) リソソームでは、グリコーゲンの合成が行われる。→異物を消化・分解します。×
(2) 滑面小胞体では、遺伝情報の転写が行われる。→遺伝情報の転写は核です。×
(3) 粗面小胞体では、たんぱく質の合成が行われる。→正解○
(4) ゴルジ体では、ATPの合成が行われる。→ATPの合成はミトコンドリアです。×
(5)ミトコンドリアでは、糖新生が行われる。→ミトコンドリアはATPの合成です。×
第28回(2014年)問題21 ヒトの細胞の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(2) 赤血球には、ミトコンドリアが存在する。→核も細胞小器官もありません。×
(3) リソソームでは、たんぱく質の合成が行われる。→異物を消化・分解します。×
(4) 滑面小胞体では、グリコーゲンの合成が行われる。→肝臓や筋肉の細胞質基質。×
第30回(2016年)問題18 ヒトの細胞と組織に関する記述である。正しいのはどれか。
1つ選べ。
(3) ミトコンドリアでは、解糖が行われる。→ミトコンドリアはATPの合成です。×
第31回(2017年)問題38 骨格筋の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 筋小胞体は、滑面小胞体である。
→筋小胞体は滑面小胞体で、カルシウムイオンを貯蔵しています。正解○
第32回(2018年)問題18 細胞内での代謝とそれが行われる部位の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) クエン酸回路—————細胞質ゾル →ミトコンドリアです。×
(2) β酸化————————リボソーム →リボソームはたんぱく質の合成です。×
(3) たんぱく質合成————プロテアソーム →たんぱく質を分解します。×
(4) 電子伝達系——————ミトコンドリア →正解○
(5) 解糖—————————ゴルジ体 →解糖は細胞質ゾルです。ゴルジ体はたんぱく質に糖や脂質を結合させます。×
第35回(2021年)問題36 運動器に関する記述である。最も適当なのはどれか。
(4) 筋が収縮する際は、筋小胞からカリウムイオンが放出される。
→カルシウムイオンです。×
第38回(2024年)問題17 ヒトの細胞に関する記述である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
(1) ミトコンドリアは、ミトコンドリア独自のDNAを持つ。→正解○
(2) ゴルジ体では、遺伝情報の翻訳が行われる。→×
(3)リソソームは、たんぱく質の合成を行う。
→遺伝情報の翻訳=たんぱく質の合成は、リボソームです。×
第39回(2025年)問題17 人体を構成する細胞に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1) 血小板には、核が存在する。→細胞小器官はありますが核はありません。×
早速、以上の「覚え方」と「解き方」を友人に説明してみましょう。
説明=想起の訓練をすると、
理解=記銘した知識が、
記憶に保存されます。
記銘・保存・想起は、記憶の三原則です。
理解して、覚えて、思い出せるようになります。
これで、合格点に必要な120点のうちの1点を確実に取ることができます。
がんばってください!!
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