MY HEART -9ページ目

MY HEART

~こころのままに…

旅にでたり、しばらく飛び回っていたら、3月も今日で終わり・・・お元気ですか。


旅の記憶については、近々アメンバー記事で書きたいと思います。
日頃やりとりさせていただいている方でしたら、承認いたしますので、
もしご興味がありましたら、お知らせください。


…さて。
読書は最良の友。
旅の合間や前後に仲良くなった本を、備忘に書いておきます。


司馬遼太郎の幕末維新Ⅰ 竜馬と土方歳三 (朝日文庫)/週刊朝日編集部

¥693
Amazon.co.jp



司馬さんが同時期に描いた「竜馬がゆく」「燃えよ剣」をめぐって週刊朝日編集部の方が執筆エピソードを綴ったシリーズ。
『龍馬伝』や『新撰組!』と絡めたくすっと笑ってしまう話も織り込まれていて、
龍馬と土方それぞれの男としての魅力や、二人が生まれ、駆け巡った足跡が色々な角度から楽しく解説されています。


爆笑問題の太田さんがコメントしているように、私も最近まで(大河ドラマを見てもなお)
新撰組は時代遅れの過激派集団・田舎者の集まりと思って好きではなかったのですが、
「燃えよ剣」を読んで、男としての土方にすっかり魅せられてしまいました。
信念とはなんだろう、まさに「男としての生き様」にガツーンとやられてしまったのです。
そして「燃えよ剣」は、なんでも多面的に見る大切さを学んだ一冊でもあって、その後、
例えば徳川慶喜をはじめ、維新の立役者であっても黒さの消えない薩長の面々についても興味をもつ原因になりました。
佐幕派や、時勢に日和見する人々、そしてこれに苦しまされた会津についても同じです。

そして、龍馬。
龍馬の桁ちがいの魅力について、このガイドでは全国の縁者・研究者・愛好家が語っているのですが、
その中の誰かが仰るように、私もどこかで、本当にここまで「人たらし」だったのだろうか、と疑問があります。
もちろん、大好きです。
でもきっと真の龍馬は私たちが今一般にイメージされるほど明るく陽気なだけではなくて、
清濁併せのむ、もっともっとしたたかな男だったはずだと…。
この本では私と同じような感想を述べられている方が登場するのですが、
おりょうや周囲の人々のエピソードを読んで改めて納得しました。
数年ぶりに、また「竜馬がゆく」を読み直そうかな。




アカネちゃんの涙の海 (講談社文庫)/松谷 みよ子

¥610
Amazon.co.jp


「ちいさいモモちゃん」「モモちゃんとアカネちゃん」に続く、完結編。
完結編が出ていたなんて知りませんでした。
それもそのはず、この完結編が出たのは92年とのことで、私はもう高校生になろうとしていたから…。
松谷みよ子さんは、30年かけてこのシリーズを完成させたのですね。


この完結編では、やがてアカネちゃんが小学校に上がるほど大きくなっていきます。
そして、彼女に「パパがいない」ことが泣き虫な彼女を苦しめると同時に成長もさせ、
やがて、パパと本当のさようならをしなければならない日が来てしまいます。
そのとき、涙の海に溺れたのは、泣き虫な妹ではなく、お姉ちゃんのモモちゃんのほうで…

こんな終わり方をしていたとは、思いもよりませんでした。
私には、幼いころ読んだ本で、今読むと本当に示唆に富んだ、大切なことを教えてくれていた本がいくつかあります。
小さな子の心にふわっと優しく大切なことを伝える。
…作家ってすごいなあと思う。
今、この完結を読めたこと、とても幸せです。



 隠居の日向ぼっこ (新潮文庫)/杉浦 日向子

¥380
Amazon.co.jp


帯にあるように、江戸から昭和までの暮らしを彩った道具たちについて描かれたエッセイ。
数年前に、まだ40代で亡くなった杉浦日向子さん。荒俣宏さんと結婚されていたことがあったんですね。


エッセイは、春夏秋冬に分かれて、それぞれの季節に用いられる道具などについて解説されます。
頭巾やへちま、矢立や箱枕、蚊帳、杓子から湯屋、厠まで…
いろいろ登場しますが、改めて思うのは、日本人は昔から頭を使って生きてるなあということ。
パリでは19世紀に大改造されるまで、人々は窓から外に便を捨てていたため悪臭がひどかったといいますが、
こと日本にかけては、すでにこの頃きちんと清潔に過ごすことを好んでいたことが伺えます。
西洋技術が入っていなかっただけで、思っているよりずっと合理的だったのではないかと思うのです。
昔の風俗がよかったとは思いませんが、日本の古いものについても、良さを見直してみたいなと思いました。

 
 

あの日から、一年。

ちょうど2年前の今日、ブログを始めたわたしは、
1年前の朝も、いつもと変わらない美しい朝を迎えていました。
きっと誰もが、多くの人が、いつもと変わらなかった・・・その瞬間まで。


9日、パリのノートルダム大聖堂では、この震災後1年を追悼する集会が行われ、
佐渡裕さんの指揮で、日本の青少年によるミニコンサートが行われたそうです。
その映像と追悼の調べは、昨日のNHK海外ニュースのなかで、みることができました。



この1年の、被災地の方々の言葉を絶する忍苦に対して、簡単に言葉をかけることはできないと思う。

でも、私は思います。
多くの人の善意を知った一年だったと・・・。

未だ進まないいろんなこと・解決の難しい問題が、山積してる。
けれど、国内外で多くの人が寄せるこの善意を信じて、
ひとりひとりができることをやり、人の悲しみを自分に置き換えて考え行動する力を持ち続けていけたら・・・。

そう思いながら、今日という日を迎えています。

青空が、恋しいけれど。


春は、もうすぐ・・・





・・・春の準備、すすんでますか?