ランチ | DESYOUNE

仕事のある平日によく行く蕎麦屋のおばちゃんに恋しちゃったかも。推定76歳。


その蕎麦屋は、値段的にはちょっと不満があるけど、味はうまいんです。何より昼のオフィス街はどこの店もサラリーマンやらOLでごった返すので、会社から徒歩30秒で行けるこの蕎麦屋はランチ争奪戦に参加しなくても済む数少ないお店なんです。


「いらっしゃい、おにーさん。大ざるでいいの?」


(いつも大ざる頼むから、大ざるしか食わないと思ってるな・・)


「いや、きつねうどんで。」


いつもの俺とはちょっと違うぜ感を出してみたんですが、メニューできつねうどんの値段を確かめたら大ざるより高い。

そんな!くそっ!嵌められた!


まーいいや、きつねうどん大好きだもんね、と自分に言い聞かせ待つこと5分。


「あい、お待ちー」


「おーきたきた。」


きつねうどんのいい香りがなんとも言えない。ざるでは楽しめない要素だなあ。うふふ。と、ちょっとルンルン気分で七味唐辛子をかけようとしたら、キャップが緩くなっていた所為か、ドババババーと七味唐辛子が!


くそがああああああ!!そんなベタなことしてどーすんだよ!七味唐辛子の分際で!うわあああああああ!!どうしてくれんだ!ルンルンしてた頃の俺に戻してよおおおお!!!


その時の俺の気持ちを簡単に例えると、トランプのババ抜きで、一番最初に何も捨てることがなかったあの心境に近いです。悔しくてちょっぴり恥ずかしい。


蕎麦屋のおばちゃんとちょうど目があったので目で合図してみました。


(ちょっと見てよこれ・・・、もう食えないよこんなの・・・。)


そしたら、おばちゃんが哀れな俺を見て、笑顔で言ってくれました。


「ちょっと待ってな、今新しいのととっかえるから。」


「え、あ、すいません!!ありがとうございます!!」


「金はいらないからね。」


(惚れてまうやろーーーーー!!!)



その後、いつもはちゃっちゃと食べて「ごっそさん」と出て行くのですが

ゆっくりと味を楽しみながら、きつねうどんを食べ、「おいしかったです。ごっそさん。」といい蕎麦屋を出ました。