先日、だいぶ前に読んで強く感銘を受けた一冊を読み返しておりました。
こちらの一冊です。
「スローライフ 緩急自在のすすめ」 筑紫哲也 著
この本の冒頭部分にこんな言葉が出てきます。
「道徳なき経済は罪悪である、経済なき道徳な寝言である。」
江戸時代後期の思想家、二宮尊徳の言葉です。
一昔前の小学校の校庭には、薪を担ぎながら本を読む氏の子ども時代の銅像があったものです。
「経済」と「道徳」とは度々対置して語られる言葉ですが、
どちらか一方が大切で、どちらか一方が不要なわけではなく、その両方に功罪があり、
相反するものを自分の中に併せ持つことが大切である、ということをこの言葉は伝えています。
物事の功罪、その両面を把握して、初めてそれが何であるかを理解したことになるのだと思います。