本日は8月15日、73回目の終戦記念日です。
テレビでは戦争について考えるテレビ番組がたくさん放送されています。
戦争は人間を人間でなくしてしまうもの。
感情に流されて一度その引き金を引いてしまえば、愛国心などという言葉に踊らされて一気に社会の雰囲気は戦争に流れてしまうのでしょう。
生きたいと望みながら、生きられない人がいたことに思いを馳せるとき、日々を大切に生きていかねばという気持ちを新たにする自分がいます。
自分にできることを日々積み重ねていくことだな、と感じます。
昨日のブログでは、
・脳は忘れる事を基本としているため、覚えられないことのほうが普通であること
・必要な情報と不必要な情報を選別するのは、脳の中の海馬という部位であること
と綴りました。
それでは、海馬に必要な情報と思ってもらうためにはどうしたらいいのでしょうか?
それは何度も同じ情報をインプットすることです。
海馬は何度も同じ情報に触れることで、これは生きていくために必要な情報であると判断し、その情報を大脳皮質に保管するのです。
復習をすることで、記憶が定着するというのは、そういう仕組みがあるからなのです。
エビングハウスの忘却曲線というものが知られています。
私の手書きの図を掲載しておきます。
縦軸が覚えた情報の個数、横軸は記憶してからの経過時間を表しています。
それぞれの曲線の下に書いてあるのが、復習の回数です。
ある情報に一度触れただけでは、なんと覚えた情報の半分を四時間以内に忘れてしまうことが見て取れます。
そして、復習回数が増えれば増えるほど、時間経過とともに忘れてしまう情報量が少なくなっていることが分かります。
復習することがどれだけ大切かをこのグラフは教えてくれます。
復習することは大切、と知っている人は多いと思いますが、どのタイミングで復習をすべきかご存知ですか?
脳科学者の池谷裕二さんは著書「脳の仕組みと科学的勉強法」の中で、
一回目の復習は翌日、二回目は一週間後、三回目は二週間後、四回目は一か月後
というタイミングを推奨しています。
海馬は一か月にわたり覚えた情報を蓄え、その間に何度も何度もインプットされる情報に関して、必要であると判断し、大脳皮質に保管すると言われています。
二か月弱の期間をかけて、上記のようなタイミングで復習することで、記憶として定着しやすくなっていくのです。
復習と合わせて、睡眠の大切さも強調しておきたいと思います。
昔々は、寝る間を惜しんで勉強することが、成績アップに欠かせないと考えられていましたが、今は違います。
人間は睡眠をとることで、起きている間にインプットした情報を整理していることが知られるようになりました。
考えに考えてもよく意味が分からなかったことが、一晩眠ると「ああ、そうか!」と理解できた、そんな経験はありませんか?
それは脳の中にインプットされた情報が、寝ている間に整理されているからなのです。
寝すぎは寝すぎでよくありませんが、私は少なくとも6時間の睡眠は確保するように子どもたちに勧めています。
本日は、
・復習の効用
・復習のタイミング
・睡眠の重要性
について綴りました。
次回はおすすめの記憶の仕方について綴りたいと思います。
続きます。