リロクック代表です。

本日誕生日を迎えました。

回数的にそんなに嬉しいわけでもないのですが、

感謝をお伝えする日だと思っています。

 

江戸時代なら充分長生きにあたる年齢になり、

それでもまだこの仕事を始めた時と変わらぬ自分はここにいて、

今もまだ飲食の仕事に携われてること、

そしてそれを支えてくれる僕の周りの方々に感謝をする日だと思います。

 

40年近くに渡る長い職人としての日々や、飲食に関わる毎日。

「変わらぬ」と書いたのですが、もちろん変わったことは沢山あって、

考え方も、食べ物に対しての見方も、人についての想いも、

全てがきっとこの仕事を始めた時とは随分違うんだろう。

その頃の自分に、今の自分が会ったとしたら、

ものすごくイライラして、沢山の文句に近い小言を言って、

もしかしたら取っ組み合いの喧嘩になるかもしれない。

その頃の自分も絶対に引かないことを知ってるから(笑)

 

でも、仕事って言うことや、食べ物のこと、目指す目標みたいな話になったら、

きっと僕と僕は、笑いあって、語り続けて、ハグするかもしれないね。

何にも変わってないんだ、多分姿勢みたいなものは何にもね。

昔と同じことに僕は怒るし、昔と同じように真っ当であることが好きだ。

変わったのは怒り方や、伝え方なんだと思う。

正しさを押し売りして衝突したり、

人の一面を見ただけでその人を解ったような気になったり。

直線的なことが素敵だと信じていた頃の自分は味方もいたろうけど、敵も多く作った。

そのことを駄目だと昔の僕に言うつもりはない。

ただ、得なことは無いよって伝えられたらなって思う。

 

真っ当であること。

そのことが僕の中でずっと基本なような気がします。

僕がやっていた広尾のフランス菓子店、周りの同じようなお店の2割引き価格だった。

スタッフも、仲間のパティシエも安すぎるんじゃない?って言ってた。

僕は真っ当だと信じてた。

原価を計算し、家賃やスタッフを養えることを考え、

その上で正確な価格をつけることで、お客様に喜んでもらいたかった。

現金なもので、開店当時は安かろう悪かろうなイメージを持たれ、

散々な売り上げだったが、徐々に品質の高さ、食材の良さなどが伝わり、

マスコミや専門誌、テレビなどで紹介されると、一気に名店などと呼ばれるようになった。

 

今も変わらず、真っ当であることが大好きな青臭い人間です。

儲けよう、大きくしよう、良いことですけど、

そこに正直さや、人を騙さないという大前提があります。

正々堂々と、真っ当に闘うなら、そんなに負ける気がしない。

狡い戦いには負けるかもしれないし、勝ちにもいかない。

 

良かった。

こんなに長い間、狡い戦いをしてこない人間で。

正しさや、真っ当を言い続ける人間で。

40年ほど前の僕にも言ってあげよう。

そのまんまでいいよって。

 

沢山のお祝いの言葉、ありがとうございます!

55回目の誕生日も素敵な1日です。

幸せな人間だと思います。

ありがとう。