お疲れ様です。リロクック代表です。

日々色んな方々にお会いし、いろいろなお店の状況を知り、

多くの自分とは異なるお考えや、近しい考えにも遭遇し、

そのことを理解して、消化して、明日のそのお店の為にちょっとでもお力添えを。

そう思いながら毎日を過ごしています。勉強になりますし、鍛えられます。

 

そんな日々の中、外出帰りに東京港区の街中を歩きながら、

レストランの営業についてちょっと考えたりしたので書きますね。

リロクックが共にお仕事をするようなお店たちは、一斉スタートっていうお店が多い。

これも時代の産物かと思います。

昔の飲食業って、やっぱりどこかお客様は神様です的なところもあって、

今のようにここまで多くのお店が一斉スタートをお願いすることは少なかった。

良いとか、悪いとかの問題ではありません。

とても美味しい料理を万全の状態で食すには、

もしくは、逆に万全の状態で提供するには、

望ましい形であるのかもしれません。

 

しかしながら、その弊害も多くみられることも事実で、

そのことを料理店側が全く顧みないことが多いのはアンフェアではないかと思う。

別にお金を払う側が偉いのではなく、料理を作る側が偉いのでもないのであれば、

この両者のバランスは同じであると仮定して、

5時半一斉スタートに著しく遅れてきたお客様には、

何らかのペナルティー的なものはある程度しょうがない。

時間とは以前も書いたように、世界の誰もが唯一共有できるもので、

その時間を契約したのだから、食べられないものがあることや、数品が同時に出ること、

この辺りは甘んじて受けなければいけないような気がする。

 

が、こういったことを声高に予約サイトなどにインフォメーションしてる店は、

その半面で守らねばならないことがあることも知らなければならない。

料理の提供が遅れた時、

思いがけないオペレーションのズレが生じた時、

色んな状況はもちろんあるのが普通。

 

2回転目のお客様が定時にお見えになっているのにも関わらず、

遅れたことを謝ることすらせず、寒空、又は雨の中、

平気で待たせることが出来る厚顔無恥には恐れ入る。

大切なのは想いであり、寄り添いである。

料理にだけ想いを詰め込めるというのなら、経営は止めた方が良いでしょう。

一斉スタートのお店は基本的に非常に高額なお店が多い。

それだけの金額をお客様から頂戴することに麻痺してはいけない。

料理人、もしくは料理至上主義になってはいけない。

 

ちなみに某店で、2回転目の僕が待っていた時、

あ、ちゃんと5分前行動ですよ。

凄く寒い時でしたが、予約サイトには遅れてくることは厳禁と書いてあったので、

もちろんその時間には駆けつけました。

厳禁と書いてあるんですよ。遅れた場合は出せない料理があっても了承くださいと。

そこまでお金を払う方に強制してるんですよ。

そして、その店には入れたのは予約時間の20分後。

1回転目のお客様を笑顔でお見送りする支配人。

何か言葉があるかと思いきや、扉を閉めてしまいました。

 

もちろん中では2回転目の準備中。

わかってますよ。時間のかかることくらい。

言葉と想いが足らない。

契約を破った時のペナルティーが片側だけなのはいかがなものか。

いつから高級料理屋はそんなに偉くなったのか。

 

一斉スタート。良いことですよ。料理のクオリティーが保たれる。

でもね、接客業が最も保たねばならないのは、

お客様を想うクオリティーなのです。

はき違えてるとすぐに消えていきますよ。

両方を保ってる名店は東京には沢山あるんですから。

 

あ、たまに食べるプッチンプリンのクオリティーが半端ない。

パティシエですよ。実は僕は元パティシエですが、

しょうがないな。これは美味い。作れません。