ものすごくお久しぶりです。リロクック塩谷です。
2022年ももう残すところほんの少しになりました。
今年1年も変わらず、飲食界に少しでも役に立てればと思い、
走り続けてきた1年でした。本当に早くてびっくりするくらいの1年の短さ。
年齢がそうさせるのか、日々の忙しさがそうさせるのか.....。
なんにしろ、来年こそはコロナという言葉を聞かなくなるような毎日が来ればいいな。
そう願っています。
マスクを外せる日はサービス業の方々はまだまだ先でしょう。
最後の業種になるかもしれませんね。飲食や販売の人たちがマスクを外しての営業は、
まだ想像ができません。でも近い将来、本当の笑顔をお客様に見せられるよう、
マスクの下で最高の笑顔を変わらずに提供していきましょう!
そしてもうすぐ2023年。
お正月はさすがの僕もちゃんとお休みします。
ニューイヤー駅伝や箱根駅伝を見るというよりは、分析する使命があるからです。
ずっと毎年見続けてきてるし、10年以上前は毎年正月は箱根に泊まってた。
同じ部屋に毎年泊まって、来年の予約をして帰るような感じ。
泊まってる人たちも毎年同じような顔ぶれで、仲良くなったりしました。どうしてるかな。
選手が近くに来ると、袢纏を着て外に出て、旗を振って応援してた。
お正月って僕の場合ほとんどがこれだけかな。
5年前くらいのお正月、
元旦に買い物に行った。新年なので新しい電気シェーバーを買おうと思って、
ニューイヤー駅伝が終わってから渋谷に向かった。ちょっとほろ酔い。
ビックカメラは元旦営業してるって調べてたから、お目当てのシェーバー買ってから、
家に帰るためにバスに乗ったんだけど、
僕の元旦に今でも、いや、毎年思い出す光景がその車内にありました。
思い出すたびに苦しくなるような、逃げたくなるような.....。
車内はちょうどすべての座席が埋まるくらいかな。
冬の夕暮れから夜に向かう時間で、乗ってる人たちには何となく正月らしい穏やかさ。
お子さん連れも、若いご夫婦も、ちょっと楽しそうな空気感。
今晩のテレビのことや、お参りに行ってきた帰りらしい家族の会話。
たまには正月のバスもいいな.....って思って乗ってた。
出発からすぐのバス停で一組の老夫婦が乗車しようとしてた。
でも、なかなか乗れないんだ、けっこうお年を召してはいるけど、
お体がどうとかではなく、おばあさんが駄々をこねている。
ちょっと異常とも思えるくらいの駄々のこね方に車内も静かになってた。
やっと乗り込んだ車内で、一番近くの一人席に何とか座らせたおじいさんは、
ずっとおばあさんに話しかけている。
「大丈夫だから、帰ろうな。帰ろうな。」
おばあさんはなんだか意味の分からない言葉を甲高く発して、
時には唸り声も上げている。
「静かにな、帰るから、ね?怖くないよ。」
おじいさんはずっとなだめてる。
走り出したバスの車内は、全員が静かになって、その2人を見つめてる。
おばあさんは落ち着くことなく、
「降りるーっ!降ろせーっ!うううぅぅぅ。」と唸る。
その2人の声だけの車内のまま、バスは走り続けていく。
何個も停留所を過ぎていく中で終わらないそのやり取り。
僕の降りる停留所が近くなってきた。
降りられることが救いのような気にもなっていた。
その時突然、おじいさんが大きな声で泣いた。
「もう嫌だぁぁ.....。嫌だぁ。あああ。」
僕も泣きそうな気持でバスを降りた。
二人はどこで降りたのか。
お家には無事に着けたのか。
良くはわからないが、施設みたいなところから、
お正月だけの帰宅だったのかもしれない。
周りの幸せそうな空気感が、おじいさんには槍のように刺さったのかもしれない。
きっと2人で楽しいお正月もあったんだろう。
電気シェーバー早く使いたいなぁって思ってた自分は消えていた。
幸あれと。
本当にそう願った。
近い将来同じ境遇にいないとは限らない。
このお正月も、今の時間も、今いる人達を大切にしよう。
僕を愛してくれる人を悲しませないようにしよう。
今のすべてを忘れないようにしよう。
毎年正月が近づくと想うことです。