昨日ネッ友に誘われて、
彼女の出演するライブにチェキ撮影担当として
一緒に行くことになった。
ライブなんて何年ぶり?そして彼女とも初対面になるが、
とても気が合うし、撮影も好きだから、
二つ返事で承諾した。
迎えに行った駅で合流したら、
普通に幼馴染のような感じで喋れてほっとしたし、
ちょっとした買い物も食事の時間も楽しかった。
そして箱入りの時間に彼女を送ったら、
スタッフってことで私もスタジオに一緒に入れた。
一瞬で懐かしい気持ちになった。
PA席、黒いステージ、演者とスタッフしかいない会場、
荷物の散乱する控室。
友人以外誰も知らないので、大人しく彼女のそばについて、
彼女がリハしてる様子や共演者とのやり取りだけ撮影してた。
こういう言い方自分も少し変に思うが、
身近な場所で疎遠に感じるって言えば自分の中ではしっくりくるかも。
何年も帰ってない実家に帰った感じと近いだろうか。
それでも、
スタート後にバックステージから聞こえる
壁越しの音や声がやはり心地良く思ってしまうのだ。
演劇部にいた頃、専門学校にいた頃、ライブスタッフや出演者だった頃、
いつだって自分は演出と舞台が好きだと思った。
けど繋がれなかった。
恐らく私が当時選んだ方向と、自分の本性と違ったんだろうな。
人と関わるのが向いてると気づきながらも、
なお人と関わらない完全なる裏方を選ぼうとしたから、
当然居場所がないんだ。
仕事に関して今は今で幸せと思うが、
背を向けたことにもう一度目を向けてしまったら
やはり寂しいものだなとなっただけ。
話を戻す。
二時間半に及ぶライブがいよいよ終わり、
出演者と各自のファンとの交流会に移る。
友人は初めてのライブで右も左もわからず、
私も関係者とは言えないので事前にできる準備がなにもない状態で挑んだ。
お話タイムと物販とチェキ撮影だ。
急に自分の中で眠ってたものが目覚めた。
テーブルの片づけ、必要なもの、路線の整理、
交流会開始後急遽渡されたチェキの使い方と
綺麗な写真を撮れるため設定の変え方まで自力で見つけた。
「主役にお客さんを楽しませることに集中できるようにせねば」
考えたことないが、その行動の元を集約すればこの一言だろう。
思い出した。
「私、演技も歌も楽しいけど、
裏側にいるほうが強い力を発揮できるよな」
『まぁ……実際裏側のほうが難しいからね。ありがたいよ』
「ステージで輝く後輩たちを見ると羨ましい気持ちやはりあるけどね?」
ーーーー演劇部にいた頃、ある公演の準備中に部長との会話。
切ないぐらいスタッフに向いてしまったことに
自分もとっくに気づいてる。
いつか表に出たい一心から周りの人たちを精一杯支えてきた結果、
裏から抜け出せなくなって、
むしろ心地良くなってしまった。
……けど、なぜ必死に表に出たいと思ったのも、
いつだって裏側にいると、
支えていた表側の友人のそばに立てないからだった。
レイヤーの友人の写真に私はいつもいなかった。
全員の荷物を一身に背負って、
ファインダー越しにみんなの明るい笑顔を見るだけ。
いくら口で「ありがとう」「助かる」と言っても、
みんなの幸せを見守るため息を殺してたら、
いつの間にかただの動くカメラ兼ハンガーになってしまった。
都合のいい人だった。
もし私の支えで表でたくさん輝いて、
それでも私のことをきちんと見てくれて、
この子の支えがあるから私がここにいると思ってくれる人がいたら、
もしかしたらだけど、私は十年も消えてなかったのかな?
人のせいにしてると言われそうだがそれでもいい。
これ以上何も絞り出せないほど尽くしてきたバカだったんだ。
最初は少しハプニングがあったけど、
無事交流会が終わった。
途中ほかの演者のチェキ撮影にも貸し出されたが、
そっちでもちゃんと喜ばせたのかな。
交流会後、なんとなく何かみんなの記念に残したく、
勝手に写真を撮り始めた。
くつろいでるとこ、しゃべってるとこ、お互い記念用サイン書いてるとこ、
そして舞台の写真など。
頼まれてないのになーって思いつつ、
自分にはこういう本番外の写真はいつも記念になり、
一番好きだったりするので、
あっちこっち撮影して、解散後友人に全部渡した。
彼女は満面の笑みで喜んでくれた。
これで充分だって、勝手にやっていいのかなと思った時の寂しさが
解消された感じがした。
勝手な好意は見返りを求めてはいけない。
だから「もし迷惑だったらごめんね」って心の中でいつも思ってる。
ただ、迷惑になりかねないことを、
もっと減らせるやり方も考えていきたい。
ともあれ、予想外だが久しぶりに青春?を復習できた。
大人になれていない私が残ってることも検証できた。
「でも楽しかったね。あの頃も」
これでいいんだよね?この頃も。