飛べない鯨が今夜も逆さまの空で -2ページ目

 

ふっと気づいたら、

いつの間にか、他人にあまり興味感じなくなったようだ。

 

人の話に賛同も反論も面倒に感じて、

人に自分の話を聞いてもらおうとも、あまり。

 

寂しくはない。

パートナーもいる、数少ないが友人もいる、

同僚ともお互いの家に遊びに行けるほど仲良くやってる。

 

それで充分じゃんと自分も思うが、

ただふっと、過去の自分を思い出すと少しの違和感がする。

 

昔の自分は異常なほど他人に興味を持ってた。

人見知りしないせいか、初対面の人でも躊躇なく話しかけて、

相手に何か素敵だと感じたところがあればそれを褒めた。

他人の話聞きたくて、自分のことも知ってほしくて、

飢えてたとも言えるかもしれない。

 

 

一人は、寂しかったから。

 

 

恐らくずっと独りだと感じたからだった。

家族とは年離れて話ができず、

同年代の子とは話が合わず。

飢えてたんだろう、

あの時よく読んでた少年漫画の主人公には必ずいる一番の親友のような、

もう一人の自分のような、

そんな貴重な存在を。

 

一人だけでいい、

そういう一人と出逢い、親友になれたのなら、

私は自分のすべてを尽くしてても大事にすると

神様にまで祈ったっけな。

 

けど貴重な存在と簡単に出逢えるわけがない。

だから私は探した。

この人かも、この人好きだな、この人面白いな、

この人なら、私と相棒みたいになってくれるかなと。

 

誰でもいいではないはずだったけど、

失敗体験だけ重なってゆくんだ……

 

 

よく言われてた、「なんでただの友達のためにここまでできるの?」と。

私にはただの友達ではないからだ。

誠心誠意を尽くして、私の想いを伝えられたら、

相手が私にとっての貴重な人になってくれるかもしれないのだ。

 

そして当然のように都合のいい人に成り下がった。

気づいてないわけではない、

時々自分なんて下賤なんだろうとも考えた、

けど、

もう少し頑張れば……とばかり、盲目になってた。

 

 

最終的に、私は独りを選んだ。

人に期待せず、

誰も私にとってのあの存在になれるわけがないんだと

考えることにした。

 

そしたら不思議と少しずつ人が周りにいるようになった。

が、私の気持ちが変わることなく、

今のパートナーに出会うまでは。

 

 

今の生活至って平和。

パートナーは今まで一番あの存在に近い人で、

私のことも想ってくれていると思う。

 

だからつい、ほかの人間もういらないと考えてしまう。

危険だと分かってるつもりだが、

やっと手に入った些細な幸せをどうしても守りたい一心で。

 

息が詰まりそうな長い長い時期を生き延びて、

ようやく私の番が回ったんだねと感じるこの時間、

仮に終わったとしても、私は余韻だけ噛みしめて

終わりの日まで一人で生きると思う。

 

 

もう、これ以上試行錯誤繰り返すのは、たくさんだ。