荒れる海へ撮影に | タッシーのブログ~閃き~

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福岡県で活動するカメラマンのブログです。


久しぶりの撮影。今回はいつも以上に燃えました。
発達した低気圧によって日本海側は荒れ模様。
「だからこそ撮れる写真もあるのでは?」と思うとジッとはしていられず、"志賀島"へと足を運んでいました。
雨の心配こそなかったものの風がすごかった。
どうにか伝わらないかと、ここはシャッターを速度を落としての一枚です。(シャッタースピードは1/10秒)


もう一枚も同様に。(こちらは0.3秒です)
風裏に近い場所でしたが容赦はなし。
撮影環境は悪いですが、そんな状況を楽しんでいる自分もいるのです。


少し場所を変えて今度は風が直撃する側から撮影。
荒れる海を高いところから見れたので、打ちつける高波が砕ける様子もはっきり見れました。
穏やかな海も一変すると脅威に感じる。自然の恐ろしさが身にしみます。ちなみに前方に見えるのは玄海島です。


そして磯場へ近づいてみます。この一帯はときおり体を揺らされるくらいの猛烈な横風が吹いていました。
風の轟音は孤独であることを助長させ、まるで自分が自然に取り込まれてしまったかのように感じて怖くなる瞬間があります。
シャッターを切る行為は自分の意志があることを確かめているような感覚でした。

打ち砕ける波を見ながら構図を考える。
思いたらピントを合わせたままシャッターチャンスを待ちます。
ベストな瞬間を逃さないよう集中です。
そうして撮れたのが次の一枚でした。

今回の撮影で特に気に入った1枚。
白いのはすべて泡で、目の前で渦を巻くように動いていました。
それも表現しようと試みた上で、風で吹き飛ばされる瞬間をひたすら待ったのです。
諦めずに粘ってよかった!


泡は別の場所だとこのような状態。
おそらくサラシが濾されてできたものなのでしょうが、簡単に消えないところはいつ見ても不思議です。

さらにこの一帯は冬になると特に荒れる場所だから、岩が風化しているのがよくわかります。
岩もツルツルそうに見えて、とてもザラザラとしているのです。


ということで、今回の撮影はこのような感じになりました。
全体的にスローシャッターでの撮影が多かったので、手ブレしないようにするのが特に難しかった。
あとは水しぶきで水滴がレンズに写ること。これでボツになった写真もけっこうある・・・。

これも実際に行ってみないとわからないことです。
また良い日を見計らって撮影に出かけたいと思います!

タッシー