『美しい元素』

 

水兵リーベ僕の船七曲るシップスクラークか

 

元素周期表の覚え方である。

 

義務教育を受けた人ならばほぼ全員知っているであろう。

 

なぜこの語呂合わせだけ先生たちは教えるのだろうか?

 

文部科学省からこの語呂合わせだけは絶対に教えておきなさいと通達が出ているのであろうか?

 

学生時代は覚えなければならないことが沢山あったので、もっと多くの語呂合わせを教えてもらいたかったものである。

 

さて、私が周期表を覚えていた時よりも元素が増え、現在では第7周期までが全て埋まってしまった。

 

その中には日本人が発見したニホニウムという名前の元素もある。

 

しかしこれ発見したといっているが偶然に自然界で見つけたわけではなく、人の手によって作り出されたものである。

 

ニホニウムは重イオン線形加速器によって亜鉛とビスマスを衝突させて合成したものだ。

 

化学を意味する「ケミストリー」はもともと錬金術を表す「アルケミー」に由来している。

 

錬金術師は非金属から金を作り出すことは出来なかったが、現在ではニホニウムを合成したように加速器を使って核変換が可能になり錬金術も不可能ではなくなっている。

 

具体的には水銀とベリリウムを加速器で衝突させると金が生成されるという。

 

しかし生み出された金の価格よりも生成するコストの方が膨大にかかってしまうため誰もやらないというのが現状である。

 

太陽では物凄い圧力で水素が押しつぶされ核融合しヘリウムが生成され、その時に生み出される熱を放出している。

 

この太陽で行われている核融合を地球上で成功させ、今の核分裂のエネルギーで発電させるよりも安全な原子力発電を造ろうと世界中の科学者たちが頑張ってくれている。

 

量子の世界は全くもって理解することは出来ないが、原子の話はなかなかに面白く聞くことが出来る。