※こちらはnoteに投稿した記事の再掲です。


VIVANT第15話を見ながら、気になったところを好き勝手に書いています。
本編のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。








今回は考察というより、気づけばラクダとスーツと便器と冠水瓶を見ていました。
……どうしてこうなった。



今週のVIVANT。見始めてしばらくして、私は思った。

今週、ちょっと薄くない……?

いや、情報は出ている。出ているのだが、前回までのような「待って待って待って、それどういうこと?!」と考察が勝手に枝分かれしていくような勢いが、序盤はあまりない。

そして私は気づいた。

スーツを着た男が出てこない。

乃木はスーツを着ている、が、私が見たいのは、高身長の男が着る、縦にすっと落ちるスーツのシルエットなのである(主に阿部寛と竜星涼)。

そんな不純な理由でテンション低めに見ていた私の目を最初に覚醒させたのは、薫さんだった。ジャミーンに対して、「大丈夫だよ、ジャミーン。ドラムはバルカでホーショーを食べすぎてお腹を壊したんだって」と、モンゴル語で説明する。

二階堂ふみさん、モンゴル語うめぇえええ。



 「僕を信じて」で繋がる信頼


今回、割と好きだったのが、チンギスを信じるか否かをめぐる乃木とドラムの場面。

野崎はチンギスを信じている。ドラムは野崎を信じている。それでもチンギスを信用しきれない乃木に、ドラムが最後に訴えたのは、チンギスを直接信じろということではなかった。

「僕を信じて」

乃木が最終的に信じたのも、チンギス本人ではない。チンギスを信じる野崎を信じている、ドラムの言葉だった。

乃木 → ドラム → 野崎 → チンギス(?)

直接信用できない相手でも、自分が信じる人間を介することで一歩踏み出せる。理屈で「チンギスは安全です」と証明するのではなく、人物同士の信頼で決着させたこの演出は、とても好きだった。

なお、その後の乃木はラクダに乗っていた。ラクダ、お口をずっともしゃもしゃしててかわいい。 大事な台詞の途中でも後ろでうろうろしている。かわいい。乃木が頭に巻いている布も、千鳥模様っぽくてかわいい。

 阿部寛、口角を上げるだけで物語に余白を作る


野崎が意味深に口角を上げる、ただそれだけ。ただそれだけなのに、「今の笑みは何?」「何か知ってる?」「乃木の反応を予想してた?」「どこまで分かってる?」と、視聴者側が勝手に考察を始める。セリフなし、口角を上げるだけでギャラが入ると思う。むしろお支払いしたい。

そして――

スーツを着た阿部寛が出てきたので、急に筆者が元気になりました。

いた。高身長スーツ男、いた。


 見る側の野崎が、いちばん見られている


高原、あるいは砂漠のような荒涼とした場所で行われる乃木とFの自己対話。ここで乃木は、野崎自身が監視対象だった可能性に気づく。

実際、現地の別班員はすでに野崎を捕捉し、追跡し、観察し、撮影している。さらにシンシー側からも野崎は監視されている(おそらく)。

つまり、

シンシー → 野崎 ← 別班

公安として普段は「見る側」にいる野崎が、複数勢力から「見られる側」になっている。そして野崎本人は、どこまでそれに気づいているのか。さっきの意味深な笑みまで思い出すと、ますます分からない。

(※以下、作者による想像です)
野崎「……ニヤリ。いつも意味深に見てると思ったか?実は、俺の方こそずっと見られてたんだ。お前たち、気付いてたか?」

私「意味深な笑みを表現することで、監視側にも『コイツ、なかなかやるじゃ〜ん、余裕じゃ~ん』って思わせる作戦ですか」

野崎「そんなところだ(口角を上げる)」

ちなみに乃木も野崎も劇中、モンゴル語がペラペラである。しゅごい。



 日本のセキュリティ、大丈夫ですか


そしてシンシー。公安外事4課にカメラ15台。サイバー犯罪対策課に9台。合計24台は流石に……仕掛けられすぎでは?
さらに怖いのは、佐野公安部長がその存在を把握していたこと。知らずに盗撮されていたのではない。

知っていて、なぜそのままにしていたのか。

佐野部長自身もシンシーの観察対象になっており?公安内部の情報がどこまで、どういう意図で流れているのかはまだ読めない。

終盤、野崎には、5年前に北京へリエゾン(リエゾンって何?)として駐在し、北朝鮮に対する諜報活動を行っていた過去も判明する。当時、野崎の下で動いていたのが、

チョウケイシとリュウミンシュェン。

私「いや、誰?!」

急に名前を二つ渡されても頭に入らない。後で重要人物として出てきたらどうしよう。

私はさっきまでラクダを見ていたのに……。

 表の公安と、裏の別班


そして今回、最も「VIVANTだな」と感じた場面。

乃木が暗闇からぬぅ〜っと現れる。

……また暗闇から現れる。また……。

乃木、暗闇から現れすぎ。

佐野部長は別班施設の一つへ。そこにいたのは、正体を伏せた別班側の上層部。「諜報機関の表と裏、そのトップ同士が交わることはよろしくない」。しかし今回は、

「危急存亡の秋(とき)」 
――by別班幹部の誰かが言った

公安=表、別班=裏。本来なら交わるべきではない二つの組織が、通常の原則を破って接触する。こういうの、好き。

さらにカメラがゆっくりと上がり、これまでほとんど姿を見せてこなかった別班幹部たちと、司令の姿が映し出され、数名は名札まで見える。

……その名前、後で出てきます?

VIVANTを見ていると、

「映ったもの全部疑え」病を視聴者に植え付けられる。

意味深な笑みが映れば疑う。名札が映れば読む。視線が動けば疑う。ラクダが動けば見る。

便器が映れば――

……いや、これは違う。



 本日、背景が気になりすぎる


ゴルバドのレストランのトイレ。奥の広々とした空間に、やたら仰々しく便器が一基置かれていたため、「開放的な空間にポツンと便器が1基?個室ないんか?妙だな」と思った。

いや、手前に個室もちゃんと2個あった。

……巻き戻して何を確認しているんだ私は。

そして別班幹部と佐野部長が対峙する緊迫した場面。司令が佐野部長へ、「あなたは何者ですか?」と問いをぶつける。

ここで普通なら人物の表情を見るべきなのだろう。



だが、私は見てしまった……。



各幹部の前に置かれた、

キラキラしたガラスの水差し。

何これ。かっこいい……✨️。

危急存亡の秋だというのに、私は公安と別班の話を聞きながら、「この水差し、何ていうんだろう……ピッチャー?カラフェ?」と考えていた。

調べました。

冠水瓶(かんすいびん)というらしい。


ChatGPTで生成した冠水瓶の参考画像

コップを蓋のようにかぶせたガラス製の水差しで、講演や会議などでも使われるものだという。

知らなかった。

本日、VIVANTを見て得た新しい知識――冠水瓶。

そしてこれがまた、別班の重々しい会議室によく似合う。幹部の目の前に置かれた冠水瓶。
↓こんな感じ

✨冠水瓶+グラス(司令)
✨冠水瓶+グラス 
✨冠水瓶+グラス
✨冠水瓶+グラス
✨冠水瓶+グラス
……以下、幹部の人数分

✨️キラキラクリスタル〜✨️

国家の危急存亡の秋なので、当然誰も水など注いでいない。それでも気になる……、今日はやたら背景が気になる。

欲しくなってきた。

VIVANTの考察をしていたはずなのに、いつの間にか水差しを検索している。

 少し気が散ったシーン


東条が出てくると、個人的には少しテンポが落ちるように思える。東条というキャラクターそのものというより、彼が登場するとシステムや情報の説明が増え、人物同士の感情や疑念で進んでいたドラマが一度「説明パート」に入るように感じるからかもしれない。

そして暗闇からぬぅっと現れる乃木。

東条、二度目の失禁。

私は失禁を使った恐怖表現があまり得意ではない。一度なら「そこまで恐ろしい相手なのか」という演出として受け取れるけれど(それでもかなり苦手な演出、平手打ちとかも苦手)、繰り返されると、物語上の東条より先に、

「俳優さん、また失禁する芝居をしている……」

と現実側を意識してしまう。ウーン。

さらに東条が公安へ潜入している最中。司令と乃木が司令室で二人並んで棒立ちになっていた緊迫した場面……。

緊迫した場面なのだが、

乃木、今日ものすごくなで肩じゃないか?

胸を張って立っているぶん、妙に肩のラインが気になる。カメラも若干見上げるような角度になっているからか?

私は今日、何を見ているのだろう。気が散漫になっている。




 結局、薄かったのか


ここまで書いておいて何なのだが。

やっぱり私は、今週ちょっと薄く感じた。

情報は多い。野崎の過去、シンシーによる公安監視、野崎への二重監視、佐野部長と別班上層部の接触、公安と別班という「表と裏」、久しぶりのチンギスとの再会。

後から効いてきそうな材料はかなり置かれた。ただ今回は、大きな謎がひっくり返るというより、今後の展開に必要な情報を配置していく回という印象が強かった。

だからストーリーそのものより背景へ視線が逃げて、

ラクダもしゃもしゃ。

乃木の千鳥模様かわいい。

阿部寛のスーツ♡

ゴルバドの便器。

乃木のなで肩。

キラキラした冠水瓶。

などと言い始めたのかもしれない。

今週置かれたものが次回以降どう繋がるのか。

VIVANTに「映ったもの全部疑え」病を植え付けられた私は、来週も名札から背景まで見ることになるのだろう。

そして今週、ひとつ賢くなった。



あのキラキラした水差しの名前は、冠水瓶✨️







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