砂糖への探究。映画『シュガー・ブルース』を観て。
 
 
リオ・オリンピックの開会式を見逃したコンディショニング・トレーナー大森です。
 
あまりテレビを見ないので、ネットを駆使してチェックしようと思います。(^ ^;)
 
 
 
さて、話はガラッと変わり、
 
今回は先日観てきた「シュガー・ブルース」という映画より、
 
 
「砂糖」のお話です。
 
 
 
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この映画はチェコの女性映画監督による、自身の妊娠から始まった「砂糖」への〝探究〟のドキュメンタリー映画です。
 
 
実際に監督自身が「妊娠糖尿病」と診断されてから、砂糖との関わりを見直すために、
 
様々な医者、科学者、研究者、政治家、食品関係のシャーなリスト、弁護士、砂糖業界の関係者などを、世界8カ国をまわりインタビューをしながら活動していく内容になっています。
 
 
この映画の良さは、様々な立場の人が、とてもリアルな言葉を語っているところです。
 
 
まず監督本人が、妊娠時期から男の子を出産して、その子の状態などを通して、
ご自身の心象とその変化をとてもリアルだと感じました。
 
 
そして、砂糖業界の関係者の言葉も紹介しているところにドキュメンタリーとしての誠実さも感じました。
 
 
 
印象に残った言葉をいくつか。
 
 
 
「よく見る光景だ。普段は大人しい優しい子供も、砂糖の前では悪魔になる。」
 
ジュースを取り上げられた子供が、急にヒステリックになり騒ぎ出すシーンです。
 
ジュースやお菓子を前に、日本でも〝よく見る光景〟です。
 
それも砂糖の影響なのかもしれません。
 
今、日本は夏休み期間で小さなお子さんがいる家族連れをよく見ますが、
 
大泣きしている子供の目の前に、ジュースやお菓子があるのを見ると、この映画を思い出します。
 
 
 
「私たちの仕事は、原料の配合を研究し最も消費者を虜にするポイント(至福点:Bliss Point)を導き出すことだ。」
 
「すべては基礎科学をビジネスに応用した成果だ。」
 
「食品メーカーは、良い製品を適正価格で売ろうとしているだけであり、消費者が買い過ぎたり食べすぎたり責任を企業に問うはお門違いだ。」
 
「食品メーカーは麻薬を売る組織とは違う。人をそそのかして薬漬けしたりしない。それは社会への不正行為だ。」
 
砂糖を大量に使う食品メーカー側の、ある意味象徴的なコメントなのかもしれません。
 
企業である以上、利益を出すべきであり、そのためには売れる必要がある。
 
その側面を見ると、彼らには彼らの生活がありますから、簡単に否定できるものではないかも知れません。
 
 
 
「砂糖」の害は、今、日本でもいろいろ言われています。
 
ネットなどで調べればたくさん出てきますし、本屋でも関連書籍は多くあります。
 
その中でもこの映画は、多くの医者の証言による砂糖の健康への影響、
 
砂糖の歴史から社会への影響、特に世界の貧困問題への影響まで行き着いています。
 
この問題の大きさ、奥深さを感じました。
 
 
実は極めて政治的で経済的な問題でもあるようです。
 
 
その現状を踏まえると、自分の健康を自分で守るためには、
 
イチ消費者として何を選ぶかは、どう生きるかにつながります。
 
ひとりひとりがキチンと考える時代に、すでになっているのだと思います。
 

 
渋谷のアップリンクという映画館でやってます。
ぜひご覧下さい。
 
 
 
 
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございます。
 
皆様がより健康で快適にいられますように。
 
 
大森 剛 / OMORI TAKESHI