◎脳を鍛えるには運動!学習能力、ストレスやうつ、ADHD、ホルモンの変化や加齢をコントロールする。



昔から記憶モノに弱い大森です。
日本史とか地理とか、全く苦手でした。(>_<)

今の年齢から記憶力は上がるのでしょうか?

…上がると信じましょう。笑

エビデンス(科学的根拠)はあるのですから。


今回は、何度か話題に出た本『脳を鍛えるには運動しかない(原題:SPARK - The Revolutionary New Science of Exercise and the Brain)』のお話です。


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「運動すると気分がすっきりすることはだれでも知っている。けれども、なぜそうなるかわかっている人はあまりいない。」


この本のはじめの一文です。

たしかに、習慣的に運動すれば気持ち良いのは誰でも知ることだと思います。

けれど、誰もが言います。

「始めちゃえば良いんだけどね。始めるまでがね。(^_^;)」


「気持ち良い」くらいだと、運動するモチベーションには足りないようですね。

この本は、そんな方にこそ読んで頂きたいです。

少々分厚いですが、読めば読むほど体を動かしたくなると思います。

体を動かさないことが、実はものすごくもったいないことなんですから!


そして、お子さんがいる方、キッズ運動指導者の方には特に。

運動が、大げさでなく、その子の将来を変えます!


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第1章は、アメリカ・イリノイ州ネーパーヴィルの高校での、体育が学力にどれだけ影響を与えたかという話から始まります。

アメリカで学力低下が問題になり、勉強の時間を増やすために体育の授業を減らそうとする流れの中で、

逆に体育の時間を増やすことで学力が向上し、結果として国際基準の数学・理科のテストを受けて理解では世界1位、数学では世界6位の学校となったことで注目された学校です。

そこでの取り組みは、通常の授業の前に「0時間目」として体育をします。

体育というよりは「フィットネス」で、学生は心拍数計をつけて、目標心拍数になるような運動をします。

ただ走っても良いし、少人数のスポーツ(バスケの3on3や数人のサッカーなどで、要は動かない時間を少なくすることで「有酸素運動」をさせるそうです。

そして、それをすることでそれからの授業の成績が向上したということです。

もちろん勉強はしなければいけませんが(走り回っているだけでは英語の点数は良くなりません。笑)、

本に出てくる体育の教師は言います。

「私たちの授業では脳細胞は作り出されるのです」
「それが育つかどうかは他の教師の仕事、ということです」



この本のことも書いてありますね。



さて、

その他、様々な症状の時にどんなホルモンが関連して、そして運動がホルモンにどのような影響を与え、人間の脳と体のバランスを整えるために必要かが書かれています。



適度なストレスはアドレナリンの働きにより体を興奮させ活性化させますが、

長期的なストレスはストレスホルモン・コルチゾールにより記憶に関わる海馬にダメージがあり、
そのコルチゾールは脂肪を蓄える働きもあります。

だからストレスで太るんですね。

運動は血流を良くして脳の代謝を上げ酸化を防ぐことによって、アドレナリンやコルチゾールの分泌バランスを整える効果があるとのことです。



うつやADHD(注意欠陥・多動性障害)なども、運動によって脳内の信号をコントロールするホルモンバランスを整えることがわかっています。

セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどは脳内のホルモンを分泌させる命令を送る重要な脳内ホルモンです。

これらのホルモンの働きでニューロン(神経細胞)同士のつながりを促進し、

さらに新しいニューロンが成長するのを促します。



認知症やアルツハイマーに関しても、少なくとも脳細胞を増やすことがわかっている運動をすることが、予防の一つになることは間違いなさそうですね。



内容は難しいところもありますが、色々な方の実体験の話や数々の調査の紹介をされているので、とても説得力のある内容になっていますし、

何より運動嫌いの人にも、

・なぜ運動が良くて、
・どんな運動がオススメで、
・運動をしないと(しなくなると)どうなるのか、

が理解できれば「運動をしたほうが良い」と思うでしょうし、

そのキッカケになる本だと思います。




是非読んでみてください。


これからもブログで引用させていただきたいくらいの内容が濃い、興味深い1冊でした。


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➡︎amazon.com



➡︎ジョン・レイティの最近の本『GO WILD 野生の体を取り戻せ (野生の体には癌も欝も肥満も高血圧もない)』のレビューはこちら。



今回も最後までご覧いただき、ありがとうございます。

皆様がより快適なカラダでいられますように。


大森 剛 / OMORI TAKESHI  

ひとりひとりのカラダと向き合い、バランスを整え、心身を快適にするサポートをしているコンディショニング・インストラクター。

→1対1でカラダのコンディションを整えるところからスタートしたい場合は『パーソナルトレーニング』がオススメです。

→より自分と深く向き合うための『ヨガ・パーソナルセッション』も行ないます。

→少人数制のヨガレッスン、有酸素運動でカラダを引き締める格闘技系レッスンも行なっています。
東横線・元住吉のフィットネススタジオ・カラーズ

→大手フィットネスクラブにて、パーソナルセッション、ヨガや調整系のグループレッスンもしています。

→ウェブサイト 姿勢改善。動き改善。ラージフォレスト www.largeforest.com