◎『GO WILD』なぜ人は敵だ味方だとさわいでる?トライブ-同族意識-から見た社会性とは。


そんなに人見知りもしないんですが、かといってガツガツコミュニケーションもとれない微妙な距離感を持つ大森です。


今回も『GO WILD』より、人間の社会性も進化の中で必要な性質だった、というお話です。


人間の社会性がなぜ必要で、どのように成り立ってきたのかを知ることは、問題も多い現代のコミュニケーションをより良くするヒントになると思いました。


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『社会性』

骨や筋肉、神経といった人間のカラダのことではないですし、どちらかというと現代的なものかと思っていたのですが、

実際は人類の進化の過程で必要とされ、発展してきた性質だったようです。



今までブログでも取り上げたように運動や食事の多様性や睡眠の融通が人類の発展の大きな要因になっています。

様々な身体活動、運動ができること、それによって様々な道具を使いこなせるようになったこと、

様々な食材から多様な栄養素を得ることができるようになったこと、

睡眠について、必要だけれども融通の利く性質を持っていること、

これらが元になり、人間は他の動物より大きな脳を持つようになりました。

同時に、大きな脳を持つことでこれらの性質をより高めてきたという相乗効果をもたらしてきました。


ところが、このような多様な活動を可能にした大きな脳を持つことで、人類は他の動物よりも大きな代償を払うことになりました。

それは、生まれてきた赤子があまりにも無力だということです。


生まれてから半年以上、自分自身で動くこともできない動物は他にいるでしょうか?

人間の脳は胎内では成長しきれず、生まれてから少しずつ動けるようになることで、同時に脳を成長させているのです。

※余談ですが、このことからも「運動によって脳が鍛えられる」ことがわかります。

カラダへの刺激が脳への刺激になり、赤ちゃんを成長させるのと同様に、大人の脳を活性化させることができるそうです。


このあまりにも弱い赤子を守るために『社会性』という性質ができたそうです。

原始の時代を考えれば、親が寝てしまったら子どもを守る者がいなくなってしまいますからね。

社会性があることで、母親は安心して育児に集中することができるようになったということです。


現代においても、両親だけで子どもを育てるのは難しいことを我々は理解しています。

子どもにとっても、親にとっても、コミュニティは必要なのは、原始から続く人間の性質なんですね。


また、社会性を保つ性質の説明として「オキシトシン」というホルモンの話も出てきます。

愛情ホルモンとも言われ、オキシトシンが高まることで、愛情、共感力、理解力が増すことがわかっているそうです。

こんな素晴らしいホルモンですが、実は諸刃の剣であり、

家族や仲間を愛し、守ろうとする性質は、そのまま裏返すと、敵から守ろうとする暴力性を発揮するそうです。


原始の時代では、無力な赤子を捕食動物から守るために力を発揮しなければならないこともあったでしょう。

この性質が、現代においては仲間外れによるイジメやケンカにつながり、

大きなところでは民族間、宗教間、国家間の戦争に発展しているのではないでしょうか。

家庭内暴力もこの性質が病的になることにより起こることが多いそうです。


現代においては、この暴力性はネガティブな要素しか生みません。

しかし、人間の性質として残ってしまっている以上、それと上手に付き合う必要があります。


人を愛する気持ちが無意識に湧き上がるのと同様に、愛する人を守ろうとする暴力性も無意識のうちに湧き上がるものなのでしょう。


人間には理性があります。

本能に流されるままではないはずです。



なぜ、人間同士が争わなければならないのか。

人類、みな兄弟。

昔から言われることですが、現代には人類の命を脅かす敵はいないはずです。


人間の進化の歴史を知り、性質を知ることは、

無意識の暴力性を治め、世界平和につながるのではないかと感じました。



なかなか大きな話になりましたが(^_^;)、それだけ多くのことに気づくことができる良い本でした。


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この本『GO WILD』は、現代病、食事、運動、睡眠、精神、自然との調和、同族意識、脳科学という幅広い切り口から、現代の生活をより良くするための提案がなされている本です。

ぜひぜひご一読をオススメしたい本です。(^-^)


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今回も最後までご覧いただき、ありがとうございます。

皆様がより快適でいられますように。


大森 剛 / OMORI TAKESHI  

ひとりひとりのカラダと向き合い、バランスを整え、心身を快適にするサポートをしているコンディショニング・インストラクター。

→1対1でカラダのコンディションを整えるところからスタートしたい場合は『パーソナルトレーニング』がオススメです。

→より自分と深く向き合うための『ヨガ・パーソナルセッション』も行ないます。

→少人数制のヨガレッスン、有酸素運動でカラダを引き締める格闘技系レッスンも行なっています。
東横線・元住吉のフィットネススタジオ・カラーズ

→大手フィットネスクラブにて、パーソナルセッション、ヨガや調整系のグループレッスンもしています。

→ウェブサイト 姿勢改善。動き改善。ラージフォレスト