こんにちは。
魂響書宣 たまゆらしょせん 恵理子です。
今日 取り上げる映画はこちら。
ボブという名の猫2
幸せのギフト
DVDで鑑賞
前作に引き続き
観ているだけでとろけてしまう
ボブの愛くるしさは健在!
にゃ~♡
今回の深読みは映画全体のストーリーではなく
心に響いた一場面に注目します。
以下 内容に触れますので
未鑑賞の方はご注意を。
ある日 主人公ジェームズが目を離した隙に
腐ったチキンを食べてしまったボブは
動けないほどぐったり…
焦ったジェームズはいつも買い物をしている
親しい店主のムーディーに助けを求め
ボブの様子を見てもらうシーン。
ひどく具合が悪そうなボブを見て
もしかしたら…と死を意識し
ジェームズは動揺。
そこで ムーディーは
悲しみにどう対するかのたとえとして
「3人の巡礼者」
という寓話を話し始めます。
そんなお話。
実はこの「3人の巡礼者」はムーディー自身。
彼は過去
大切な息子を幼い頃に失っていて
その大きな悲しみと喪失から立ち直るまでの心情を
この話に重ねていたのね。
彼は3人の巡礼者 全ての状態を体験して
息子に関する「悪い思い出」を
時間をかけて 少しずつ道に落とし
今は息子の「いい思い出だけ」を胸に前へ進んでいる
と言う。
息子をより良い場所へ送り出すことが
息子に示せた最大の愛だった
と。
ここで彼が言う「より良い場所」とは
ムーディーが前に抱えた袋の中で
息子の笑顔や息子への愛でいっぱいの
「いい思い出がたくさんある場所」
ムーディーは息子のことを
「悪いこと=悲しみの記憶」
として思い出すのではなく
「いいこと=幸せな記憶」
として思い出すことで
「息子はより良い場所」にいる
としている。
それが息子に対する最大の愛だから。
ジェームズにもそのことを伝えたかったのでしょう。
もし 万が一
ボブが死んでしまっても
ムーディーが息子にしていたように
ジェームズはボブにこれまで
数えきれないほどの愛情を示したことは事実だし
ボブとの「いい思い出」がたくさんあることも
その愛情が消えることもない。
ジェームズはムーディーの言わんとすることをしっかり受け止め
最後に彼から次のような助言を受けます。
「過去を未来の重しにするな」
これ わかりやすい表現だなあ。
(あの時は1人目の男で
あの時は2人目の男だったな)
と私も思い返す出来事があり
「~~が嫌だ」
「〇〇が悪い」
と思っていた時は確かにすごく重かった。
1人目の男は
「目の前のことを過剰に問題視している状態」
2人目の男は
「問題から目を背け 現実逃避している状態」
3人目の男は
「時間をかけて 問題から離れていく状態」
と言えるのではないかと。
どんな人も人生の中で
「いいこと」も「悪いこと」もどちらもあって
誰もが前と後ろに袋を持っている
と考えたら…
どちらの袋に何を入れるか
どの袋を前に抱えるか 後ろに背負うか
袋に穴をあけるか
持ち続けるのか 落としていくのか
選ぶのも 決めるのも 自分。
ムーディーは
前の袋と後ろの袋を持ち換えて
「いいこと」を見るようにしたり
袋に穴をあけて
「悪いこと」を進みながら落としたり
1人目の男 ⇒ 2人目の男 ⇒ 3人目の男
とやり方を変えることになったけれど
その過程はどれもが
「癒し」だったんじゃないかな。
その「癒し」の過程には
周りの人々も関わっていただろう。
ムーディーほどの大きな悲しみや喪失感から
立ち直り 前を向き また進んで行くには
もちろん自分自身の心持ちも大事だけれど
周囲からの支援を受け取ることも大事なんだよね。
彼は自分が「癒し」の過程を経ているから
自らの体験を踏まえて最適な助言が出来
ジェームズとボブに出来る限りの手を差し伸べ
あそこまで献身的な支援行動をしたんだな
と他の場面からも伝わってくる。
実際に悲しみから立ち直る経験をした人は
悲しみを感じている人に心から寄り添い
共感することが出来るし
優しくて 温かいな って。
「悪いこと」をたとえ道に落としても
すっかり消えることはないでしょう。
もう それが見えなくなるほど前に歩いて
振り返った時
(そんなこともあったなあ)
と穏やかに思える時が来る。
また逆に 大切な存在がいなくなっても
「いいこと」が消えることはなく
振り返る時に
(あんなこともあったね)
と笑顔で思い出せる時が来る。
その時 自然に
「癒し」を与える存在になっているんだね。
ジェームズもまあまあ色々やらかして
ボブのこの件でどん底に落ちるのだけど
サイドストーリーで他の登場人物たちも
「落ちこむ」事態が描かれます。
ジェームズがムーディーから受け取ったことを
落ちこんでいる他の人に渡す場面があって
癒しの循環が起こっているとわかる。
そんな風に
人は自らの経験で受け取ったことを
2つの袋に入れ
前後の入れ替えをして
道に落としたりもして
周囲の人と関わりながら 癒しながら歩いていく。
そうして お互いに補い合いながら
人生を豊かにしていくのでしょう。
これって
精神保健福祉士の親友から教えてもらって
私も知ったのだけど
「同じ立場や境遇 経験などを共にする人同士が支え合う」
ピアサポートの理念につながるのでは
と思いました。
COCOCOLOR EARTHさんより
ただただ受け容れる純粋な動物は
究極の癒しの存在。
実際にボブを演じた本猫のボブは
残念ながら2020年6月に天国に旅立ったとのこと。
かわいい姿でほっこりさせてくれて
素敵な映画を遺してくれてありがとう♡
この記事もお勧めです。
喪失の記憶 痛み 気持ちの抱擁
心が痛むようなショックな出来事が
あったのかもしれませんね
その経験は大切ですし
立ち直るまでに時間は必要です
まず その痛みにじっくり寄り添って
その後はなるべく自分を責めないで
もし 今までにも同じ様なことがあり
ずっと後悔や自責の念にかられていたのなら
そのパターンを変えるチャンスでもあります
今すぐはわからなくても 時が経ち
この経験を別の意味で捉えられる日が
きっときますよ
教える 学ぶ 知識を実際に使う
あなたは人に分かち合える知識や情報を
持っている または現在学んでいる所です
時間はかかるかもしれませんが
あなたがこれまでにしてきた実体験と
得た知識や情報が合わさり それらは
日常のしかるべき場所で使うことで
「知恵」として活きてきます
「これは良い」と思うことは
惜しみなく人に教え伝えましょう
同じく学びの時期には人の声に真摯に耳を傾け
将来の知恵を蓄えましょう
あなたから分かち合いの旋風を巻き起こしましょう
分かち合い シェアのパワーをよくご存知のあなた
ぜひ突破口となってください
違う個性を持つ者たちが
少しずつそれぞれの輝きが合わさって交わって
みんなにとって心地よい風となる
知識や経験をシェアし 共感の場を創るなど
あなたがその風の最初のひと吹きになってくださいね
そしてどんどん ほかの人も巻き込んでくださいね