深読み 映画「8月の家族たち」(1)

 

深読み 映画「8月の家族たち」(2)

 

 

映画 深読み つづきです。

 

 

タバレありますのでご注意を。

 

 

 

残念なことに  この映画

登場人物たちは

後味が悪い別離へと向かいます。

 

 

最後に残った1人 

長女バーバラも

最終的にバイオレットの元を去って…

 

 

 

バーバラが車で走り去るラストシーン。

 

 

2回目の鑑賞で

 

「あ あれ?」  

 

とすごく気になったことがありました。

 

 

1つ1つ前の場面に戻って確認 

 

そして  納得!

 

 

 

罵詈雑言 暴言 バトル 確執

 

 

たくさんの問題 悲しさの中に

 

 確かな愛 があったんですね。

 

 

その証拠が様々な画面に

ちゃんと映し出されていました。

 

 

 

確かな愛の証拠

 

 

それは 結婚指輪 でした。

 

 

 

浮気していても

 

別居していても

 

不義の子の秘密を隠していても

 

息子に冷酷に当たる妻を見続けていても

 

どんなに罵詈雑言を面と向かって吐いていても

 

それが理由の1つと思える自殺の直前でも

 

 

どの夫婦もちゃんと

結婚指輪をしていたの。

 

 

 

 

 

 

この映画のキャッチコピーは

 

「愛しいからこそ 憎らしい」 

 

 

 

劇中 展開されるほとんどが

どぎつくて激しい「憎らしい」場面。

 

 

でも これをひっくり返してみると 

それだけ

 

「憎らしいほど 

   強く激しく 愛している」

 

と取れるわけで。

 

 

 

あの1番の見せ場 

最悪なディナーの場面も

 

罵詈雑言やバトルで見る

「憎しみ」

 

登場人物たちの結婚指輪に見える 

確かな「愛」

 

激しく交差している。

 

 

 

そうなると 

もうこのお話は

 

ものすごく激しい愛の話

 

になるのよね。

 

 

 

自分のブラック面をこれほどさらけ出せるって

 

相手に甘えている 

相手を信じている

 

それほど 

 

愛している

 

ってことだもんね。

 

 

 

親子関係には

指輪のように見える証はないけれど

 

「あんなに激しい暴言を相手にぶつけて

 傷ついたり 傷つけ合ったりしていたけれど

 なんだ 結局 愛し合ってるんじゃん」

 

 

そう思ったら 

 

なんだか ホッとした^^

 

 

 

 

 

 

愛しい からこそ 憎らしい

 

ってすごく矛盾する 

両極端な言葉。

 

 

 

まさにこの映画は 

憎」

を映像化しているのね。

 

 

 

相手を強く非難 否定しながらも

結婚指輪は決して外さないように

 

改めて 

登場人物のセリフや言動をよく観ると

やっぱり  かなり極端に矛盾している。

 

 

 

散々 夫をこき下ろしておきながら

ある場面では必死にかばったり

 

「君のことは尊敬しているし愛している

 でも もうまっぴらなんだ!」

 

と反対のことを言いながら怒鳴ったり

 

とかね。

 

 

 

言葉の表面だけをさらっていると

 

「は? 一体どっちなの?」

 

となってしまう。

 

 

 

 

 

 

この映画のテーマは

 

「どっちつかず」 

 

だと思うのです。

 

 

 

その要を伝えていたのが三女のカレン。

 

 

3姉妹のうち 

一番ちゃらんぽらんに見えるのだけど

彼女 結構いいこと言っていて。

 

 

その中の1つ

以下 カレンが姉バーバラに叫んだセリフ。

 

 

「どちらか一方だけに責任があるとは言えない。

 

 人は追い詰められて

 言えないようなことをしてしまうことがある。

 

 世の中はどっちつかずで曖昧なのよ!

 

 みんなその中で生きてる。

 姉さん以外は!」

 

 

 

 

 

 

バイオレットの妹であり

三姉妹のおばである

マティ・フェイも言ってたっけ。

 

 

「あなたたちは”私”を”太った

 マティ・フェイおばさん”って思ってるでしょ。

 

  でも それは一面よ。

  別の面もあるのよ。」

 

 

 

「白か黒か」 のどちらか1つ 

 

ではなく

 

白と黒が混ざり合った

「どっちつかずのグレー」 

 

だということ。

 

 

 

大きな黒がある中で 

小さな白を見られるか

 

グレーのままでいられるか

 

そのグレーを受け容れて 

信じられるか

 

 

 

この一族は限りなく

黒に近いグレーだけど^^;

 

 

 

愛(白)と憎しみ(黒)の対比を

激しく大きくすることで

 

どっちつかずの

グレーの中の愛

 

が際立つように感じました。

 

 

 

 

 

 

映画終盤はこれほどひどい別離があるのか

 

と観ていて気落ちするほどの母娘の絶縁を経て…

 

 

 

でもバーバラは 途中 車から降りて 

いま来た道を振り返り 先の道を見て

 

ここで 微笑む。

 

 

 

 

 

白か 黒か 

の世界で生きてきた生真面目なバーバラが

 

グレーを身を持って体感し 理解した

 

瞬間だったのではないか 

 

 

と感じました。

 

 

 

母バイオレットの最後の本当にひどい告白も

娘バーバラを突き放すことで自由にした 

 

と言えるし。

 

 

父も結局

自殺という形だったけれど

それであのひどい母から解放された

 

とも言える。

  

 

 

娘のジーンに

 

「自分の人生を壊したっていい。

   それでも生き抜いて!」

 

と言っていたバーバラ。

 

 

 

 

ハッキリとした結末はなかったけれど

 

彼女は今までの人生を壊し  =  

母娘の確執と絡んでいる夫婦関係を再生し

 

これからグレーの世界で生きていく

 

のではないかな。

 

 

 

ラストシーン

 

また車に乗って 

先へと走るバーバラの

最後の清々しい表情はその決意の表れ

 

と私は観ました。

 

 

 

 

 

 

そして 

パワフルな女たちに気圧されて

終始 存在感が薄かった男性陣^^;

 

 

彼らの「いいところ」を

ぜひとも書いておきたいので

もうちょっとだけつづきます。

 

 

 

深読み 「8月の家族たち」(4)完

 

 

 

 

(橙)ソウルメイトカード 7 Synchronicity シンクロニシティ

 

偶然の一致に意識を向けましょう

 

同じ言葉や情報を何度も見聞きする時

それは あなたを導くサインです

何を感じるか 何に気づかせようとしているのか

意識してみましょう

 

行動できることならば ぜひ行動を!

さらなる豊かな流れに乗りましょう

 

また 白黒 正誤 善悪など

相反するものを調和の目で見る機会でもあります

 

どちらかに偏らず その出来事を見てみましょう

 

 

 

 

(橙)ソウルメイトカード 17 Romance ロマンス

 

 

愛を見つめ 愛の器を大きくする時です

 

愛 といっても 少年少女の若い恋愛というより

ワインのように熟成された 深みのある愛

 

異性の愛 だけでなく 兄弟愛 親子愛… 

大きな意味での人間愛を象徴します

 

あなたはたくさんの愛を心で感じて受け取り

何らかの形で発することが出来る人です

 

出会う人々と感情的なご縁を紡ぎながら

愛の器を大きくしていきましょう

 

 

 

 

 

(黄)アールヌーボーカード 4 家

 

家庭 家族 希望 拠り所

 

家庭や家族について見つめる時ですね

今まで気にしなかったことがわかる時でもあります

 

物事や人を表面的にだけ見るのではなく

見えていない想いにも意識を向けてみましょう

 

子供や親の幸せ 兄弟との関わり合いなど

優しいあなたの夢や希望ももちろん含まれます

 

気恥ずかしさがあるかもしれませんが

気になる家族と時間をとって話をしたり

伝えたいことがあれば 

思い切って伝えませんか?

 

 

~ たまゆら占いより ~